実施目的
目的が達成できているか、できていない場合はどのような改善が必要か把握するために行います。目的設定次第でこの後に決める目標、戦略、戦術全てが変わってきますのでとても重要です。
なおこれからのページで使う目的(Objective)は、達成すべき使命。目標(Target)は目的を達成するために狙うべき的のことを指します。
同じ言葉ですが、戦略用語と日本語では意味が異なりますのでここで明確にさせてください。日本では目標という言葉を、目的に近い到達目標という英語でのGoalの意味で使っている場合もあります。英語ではTargetとGoalで別の単語を使いますが、日本語は一緒になっています。(ちなみにGoalも戦略用語では、目的を数値に置き換えた達成指標として使います。ゴールは売上◯円といった具合)
日本語ではターゲットとゴールという2つの意味を、目標という1語で表すので少々ややこしいですが、戦略用語としての意味で認識いただけると幸いです。
目的は2つに分けてゴール設定をする
マーケティングでは目的をKPI、KGIという2つに分けて設定します。以下でそれぞれどんなものなのかを説明します。
なおこれらは必ず数値で設定します。数値にしないと人によって解釈が異なりますし、どれだけ乖離があるかわからないデメリットがあります。
KGI(Key Performance Indicator)
KGIは簡単に言うと最終ゴールです。ですので、お客さんが最終的に成し遂げたいゴールがKGIになります。
一般的には期末で達成したい売上高やサービス利用者数を設定されるケースが多いです。
KPI(Key Performance Indicator)
KPIは中間ゴールです。コントロールできるゴール到達のプロセス指標になります。
KGI(最終ゴール)を達成するために到達しないといけないものを設定します。ですので、KPI達成=KGI達成となります。
KGIが売上高に設定されている場合は、問い合わせ数や商品購入数いった指標を設定します。
設定方法
KPI,KGIをどう設定していくのかを説明します。もし決められている場合は基本的にそれに従いますが、現実的に難しい場合は以下のような流れで調整をさせていただくこともございます。
1. KGIを設定する
KGIは計画段階でお客さんの方で決められていることが多いため、その数値をKGIと設定します。もし不明確の場合は、ご一緒に計画も含めKGI設定をさせていただきますのでご安心ください。今回は期末終了時点で売上高1億円達成をKGIとします。
2. 現時点でのKGIのギャップを把握する
現在5ヶ月経過時点で3,000万円の売りが立っているとします。とすると、7ヶ月で7,000万円が必要なことがわかります。
3. KGI達成を因数分解して因数を確認する
わかりやすくするために、例えばリピートなしの通販業を営んでいるとすると、下記のように因数分解できます。
KGI(売上高)=平均商品価格×購入数
平均商品価格を10万円とすると1,000件の購入を獲得する必要があることがわかります。
KGI(10億)=平均商品価格(10万円)×購入数(1,000件)
*実際はLTV(Life Time Value)を考慮しますが、説明の便宜上割愛いたします。
4. その中の変数の1つをKPIとする
KGIを構成する因数は平均商品価格、購入数です。商品価格は変更不可とすると、変数は購入数のみとなりますのでこの場合のKPIは「1ヶ月で1,000件購入者を獲得」になります。この数値を達成できるように日々改善を行っていきます。
KGIとKPIを設定したら、戦況分析に移ります。