レスポンシブ検索広告とは、設定した複数の見出しと説明文をシステムがユーザーの検索語句に合わせて自動で表示してくれる広告タイプのことです。

Yahoo!広告、Google広告ともに、2022年6月30日以前は拡張(拡大)テキスト広告という3つの見出しと2つの説明文を設定し、それを表示するタイプがありましたが、仕様変更があり現在はレスポンシブ検索広告しか登録ができません。

より多くの検索語句に対して広告表示できるようになったり、検索意図に合った見出しを見せられるようになりましたが、ポイントに気をつけて設定しないとコンバージョンの獲得に支障をきたす場合があるため注意が必要です。

この記事ではレスポンシブ検索広告の仕組みや設定すべき項目や多くのコンバージョンを獲得するために気をつけることを紹介していきます。配信後の改善手順についても説明しているので、既に配信中の方にも参考になる内容かと思いますのでぜひご覧ください。

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1. レスポンシブ検索広告の概要と3つのメリット

レスポンシブ検索広告

繰り返しになりますが、レスポンシブ検索広告とは、設定した複数の見出しと説明文をシステムがユーザーの検索語句に合わせて自動で表示してくれる広告タイプのことです。

旧タイプの拡張テキストは設定した3つの見出しと2つの説明文をそのまま表示するものでしたが、レスポンシブ検索広告は、システムが自動でユーザーに合った組み合わせを表示してくれるようになりました。

これにより、以下3つのメリット得られます。

  • 検索語句と関連する見出しと説明文を表示するのでクリック率・コンバージョン率の向上が見込める
  • 見出しの数が増えることでオークションの入札機会が増え、インプレッションが増える
  • デバイスに合わせてテキスト量を調整してくれるのでクリック率向上に繋がる

1つずつ説明していきます。

1-1. 検索語句と関連する見出しと説明文を表示するのでクリック率・コンバージョン率の向上が見込める

検索語句に対して最も関連性が高く、成果が見込める組み合わせが自動表示されるのでクリック率とコンバージョン率の向上が見込めます。

レスポンシブ検索広告では最大15個の見出しと4つの説明文をが設定でき、その中で最大3つの見出しと2つの説明文を表示します。例えば以下のように設定されている状態で「冷蔵庫 通販」というワードで検索された場合は「冷蔵庫を通販で安く買うなら – 15時までの注文で翌日配送」という見出しが表示されるようなイメージです。

そのため、登録したキーワードに対応する見出しと説明文を登録しておくことがコンバージョン拡大のポイントになります。

1-2. 見出しの数が増えることでオークションの入札機会が増え、インプレッションが増える

見出しと説明文を複数設定することで、検索語句の一致率が高まり、広告を表示するか決定するオークションでの入札数が増えるため、より多くのユーザーに広告表示できるようになっています。

専門的になるため詳細は割愛しますが、リスティング広告は検索語句と広告文の一致度が増すと広告表示できるチャンスが増える仕組みになっています。したがって見出しと説明文が少ない従来よりも多くの広告表示機会を得られます。

コンバージョンに繋がりやすいユーザーが検索する語句を複数設定しておくことが重要ですので、闇雲に登録しないようにしましょう。

1-3. デバイスに合わせてテキスト量を調整してくれるのでクリック率向上に繋がる

パソコン、スマホ、タブレットの画面サイズに合わせてテキスト量を調整するため、ユーザーにわかりやすい広告が表示されやすくなり、クリック率が向上が期待できます。そのため文字数制限ギリギリではない短めな見出しや説明文も1,2個用意しておくことをおすすめします。

概要説明は以上です。

2. レスポンシブ検索広告の入稿規定

次はレスポンシブ検索広告を入稿する際の規定を説明していきます。最低限必要な見出し数や文字数の制限が設けられていますので、これからはじめて作成する方は確認しながら進めていきましょう。

結論からお伝えすると、レスポンシブ検索広告固有の入稿規定は以下表の通りです。1つずつ詳しく説明していきます。

登録個数と文字数制限最大登録数最低登録数最大文字数
①広告見出し/タイトル15個3個半角30文字
説明文4個2個半角90文字
*全角は2文字カウントになります。③と④は広告文の基本フォーマットなので下記ページで解説。

見出しや説明文がどのパーツがよくわからない場合は下記ページを見てから読み進めてみてください。また、ここで紹介しれきない細かい広告文のパーツや基礎的な内容も説明しているので、合わせて読んでいただくとより深く広告文が理解いただけるはずです。
リスティング広告のコンバージョンが増える広告文の作り方と改善テクニック

2-1. 見出し

最低3個から登録できますが、15個マックスまで登録しましょう。最大まで登録しておくことでオークションの入札数の大幅な拡大に繋がるので、表示回数の増加が見込めます。また、関連性の高い見出しが表示されるとクリック率の向上にも繋がり、クリック数も増えるでしょう。

また、広告の専有面積を広げてクリック率を向上させるために文字数は基本上限ギリギリまで使うことをおすすめします。ただ表示面積が狭いデバイスでは少ない文字数の見出しが意図的に選択される場合もあると想定されるため、20文字だけなど短いものも1,2個用意しておくとよいでしょう。

2-2. 説明文

見出しと同じく最低2つから登録できますが、マックスの4つ登録しましょう。理由は見出しと同様です。ただ個人的な意見として、説明文は目立ちにくいのでクリック率の大きな改善には繋がりづらいと思っています。オークションの入札数の拡大には貢献しますので、登録表示回数の増加が見込めるはずです。

3.コンバージョンが多く獲得できるレスポンシブ検索広告を作るためのポイント

ここからはコンバージョンをガツガツ獲得していくために気をつけるべきレスポンシブ検索広告の作成ポイントを紹介していきます。

今回説明するのは「レスポンシブ検索広告の設定内」でコンバージョンを増やすポイントですので、ターゲット設定など広告文を作る上で知っておくべき基本的なことは上部でも記載したリスティング広告のコンバージョンが増える広告文の作り方と改善テクニックをご覧ください。

なおソースは、Googleヘルプの公式推奨情報とこれまでの私の経験です。

3-1. 広告の有効性は基本的に「非常に高い」を目指す

Yahoo!広告にはありませんが、Google広告には広告の有効性という指標があります。簡潔に言うとGoogleの推奨設定にレスポンシブ検索広告の内容が近いかどうかを表すものです。

広告の有効性は「未完了」「低い」「平均的」「高い」「非常に高い」の5段階がありますが、非常に高いを基本的には目指しましょう。Googleの公式ページでも下記のように高いと増加する可能性があると記載があります。

レスポンシブ検索広告の広告の有効性を「低い」から「非常に高い」に改善すると、クリック数とコンバージョン数で平均約 9% 増加する可能性があります。

レスポンシブ検索広告に関する広告の有効性について

ただ、非常にややこしいのですが、必ずコンバージョンが増えるわけではないということです。クリックが数は増える傾向があるのは間違いないですが、クリックされても商材を求めているユーザーでなければ当然コンバージョンには繋がりません。そのため、絶対に有効性を高い状態にしないといけないというわけではありません。

以下のように、広告の有効性の評価は、広告の配信の要件(広告ランク)には直接は影響しません。とヘルプに記載があります。

広告の有効性の評価は、広告の配信の要件には直接は影響しません。むしろ、広告の作成または編集の際に広告の有効性の評価を活用して、広告を改善し、パフォーマンスを最適化できます。

レスポンシブ検索広告に関する広告の有効性について

そのため私はコンバージョン率を上げるために、後述する見出しの固定機能を用いて、有効性を下げてでも意図的に特定の見出しを表示させることも多いです。

以上を踏まえた上で有効性を高めるためにするべきことを紹介します。

実際に設定する際は、上記広告作成画面の右上に有効性を上げる上で不足している要素の説明があるので、こちらを見ながら高くなるよう設定を進めてください。

①見出しと説明文はマックスの数を入れる

見出しは15個、説明文は4つ入れましょう。多く登録することで表示回数の増加やユーザーの検索語句と関連した広告が配信される可能性が高まり、コンバージョン率の向上も期待できます。

ただ全て入力することがゴールにならないようにしてください。後述するような内容のテキストを入れるようにしましょう。ユーザーが求めておらず価値も伝わらない見出しと説明文で埋めつくすくらいであれば、少ない方がコンバージョンは取れるはずです。

②検索ボリュームの多いコンバージョンに繋がると想定される語句で優先して作る

問い合わせや資料請求などのコンバージョンに繋がる多くのユーザーが検索する語句を絡めた見出し、説明文を優先的に作るようにしましょう。検索ボリュームが多い語句で広告表示、クリックされやすくなればコンバージョンも大きく増えやすくなります。

どんな語句が該当するのか気になる方は、下記のキーワード選びの記事で解説している手順に沿って進めていただくと明らかになるはずです。
100社以上運用してきた私が教えるリスティング広告のキーワードの選び方

一部抜粋してサブキーワードの系統別で一例を紹介しますので、出稿する商材だとどれに該当するか確認してみてください。メインは商材を表したワードになります。

系統キーワード
購買、サービス名通販、取り寄せ、購入、他サービス名
エリア系商圏のエリア名
価格調査系価格、費用、安い、格安
比較系比較、おすすめ、ランキング
あくまで一例となります

③見出し、説明文をそれぞれ異なる独自性のある内容にする

様々な検索語句と関連する広告を表示するために、同じような語句や訴求を複数の見出し説明文で極力使わないようにしましょう。それぞれ独自性のある内容にするのがポイントです。

同一の内容ばかりだと、レスポンシブ検索広告の検索語句と関連のある広告を生成するメリットが活かせず、表示回数、クリック数、コンバージョン率が停滞してしまう恐れがあります。

具体例は以下のようなイメージです。(商材は弊社のリスティング広告運用代行としています)

■見出し
  1. リスティングの広告運用代行
  2. 全額返金保証付きの誠実な代理店
  3. 業界歴8年の代表自らが運用
  4. Google広告、Yahoo広告対応
  5. 名古屋付近の一宮市にある会社
  6. 安心して依頼できる業者なら
  7. 極力費用のかからない方法を提案
  8. 改善に悩むことはもうありません
  9. 相場並の費用で丁寧に運用
  10. 豊富なノウハウで売上増加に貢献
  11. 準備を徹底して行い戦略を立案
  12. 最低契約期間、違約金なしで安心
  13. 失敗が少ないおすすめの会社
  14. 少額予算でも任せられる
  15. 費用対効果の高い運用を望むなら
■説明文
  1. 運用を担当する代表と電話やチャットでやりとり可能。アカウントはいつでも確認できる。
  2. 案件保有数に上限があるから細かく運用できる。毎月の報告書で運用状況もよくわかるので安心。
  3. まずは無料相談から。とことん誠実なリスティング広告の代理店に任せたいなら選んで間違いなし。
  4. 準備に時間をかけ、失敗しないための戦略を構築。成果の出る丁寧な対応をお約束します。

有効性を高める上でやるべきことは以上です。

3-2. アセットが組み合わされても単体で意味が通じるようにする

見出しと説明文は順序不同で表示されるため、単体で意味が通じるようにしないと意味のわからない広告がになってしまい、クリック率が低下する恐れがあります。

よって2つの見出しがセットで表示されてはじめて意味をなすように作るのはやめましょう。具体例を出すと以下のような形です。このように設定すると「の運用代行ならオンジン リスティング広告」といったようにわけのわからない広告が表示されるリスクがあります。

■設定した見出し

  1. リスティング広告
  2. の運用代行ならオンジン

後述するピン留め機能を使って順番を固定することで、意味がわかるように対処はできますが、極力使わないほうがレスポンシブ検索広告のメリットが活かせます。そのため私は非推奨です。

3-3. オプション機能の使用を検討する

ユーザーの検索語句や検索地域などに合わせて動的に文字を変更して表示するオプション機能があります。(広告表示オプションとは別物です)これらを活用することで、クリック率やコンバージョン率の向上が見込めますのでぜひ使用を検討してみてください。

オプションは全部で4つ存在します。よく使われるものから順に機能やおすすめの使い方を説明していきます。

注意点としては、使えば必ず成果が向上するものではありません。商材やビジネス環境によってはかえって悪化することもあるため使用が目的にならないように気をつけましょう。

①見出し、説明文の固定

私が最も使う機能です。

レスポンシブ検索広告は基本、見出しと説明文は順不同で検索語句に合ったものが表示されますが、この固定機能を使うことで、見出しと説明文を特定の位置に必ず表示できます。画像の青色のピンマークをクリックすることで設定可能です。

商材独自の特徴とユーザーが強く求めていることが一致する場合は、この機能を積極的に使うことを推奨します。

例えば、名古屋駅から徒歩1分にある高級味噌ラーメンがウリのラーメン屋であれば、「高級味噌ラーメン/名駅徒歩1分」の見出しを固定するイメージです。高級味噌ラーメンという独自の特徴があり、ニーズのある駅近を必ず訴求することで、高いクリック率及びコンバージョン率が期待できると想定されます。

また、細かい機能としては、複数の見出し説明文に同じ順番を割り当てすることで、表示対象を絞りこみできます。刺さりそうな訴求が複数ある場合はこれを使うとよいでしょう。画像は検索語句に合わせて2つの見出しどちらかを1番目に表示する設定になっています。

②キーワードの挿入機能

ユーザーが検索して広告表示につながったキーワードを表示する機能です。ユーザーと関連性の高い広告を表示し、クリック率の向上に繋がる有用な機能で非常におすすめです。私はよく使います。間違えやすいのですが、検索語句ではなくアカウントに設定したキーワードが表示されます。

設定方法は見出しか説明文を入力する際に{とタイプします。すると「キーワードの挿入」が選択できる状態になるため、クリック。その後キーワードが長くて表示できなかった場合に出す文字(デフォルトテキスト)を入力すれば完了です。

③地域の挿入

ユーザーの所在地やよく訪れる地域、関心を示した地域に合わせて、レスポンシブ検索広告の広告文に地域名を表示できる機能です。これを使えば市区町村ごとに見出しを作成する必要がなくなるかつ、表示エリア名に漏れも少なくなるメリットがあります。

店舗ビジネスなどエリア名検索がコンバージョンに繋がりやすい商材はこちらの設定をしておくことをおすすめします。

設定方法はキーワードの挿入機能と同様に、見出しか説明文に{とタイプします。すると地域の挿入が選択できますのでクリックをしましょう。

その後は表示する地域名を市区郡単位か都道府県単位どちらにするか選択して、挿入される地域名が長くて表示できなかった場合に出す文字(デフォルトテキスト)を入力すれば完了です。

勘違いされがちですが、キャンペーンの地域ターゲティングで市区町村単位で設定する必要はありません。ヘルプページにはそのように記載がありますが、あれば嘘です…笑。実際に検索して確認しました。

④カウントダウン

指定した日付までのカウントダウンを行う機能です。「あと〇日」や「残り〇時間」といったように自動で変動していくため、セールやキャンペーンを開催するECサイトなどで有用でしょう。

設定方法は他と同じように{を入力して、カウントダウンを選択します。

すると、カウントダウンの終了日や何日前からカウントダウンするのか、タイムゾーン等の設定画面が表示されるため、任意の設定をすれば完了です。

以上がオプション機能の説明です。長くなるため割愛しましたが、他にはキーワード単位でどの語句を表示するかを自由に設定できる広告カスタマイザなど玄人向けの機能があります。これは別の記事で詳しく説明します。

レスポンシブ検索広告は部分一致と自動入札と合わせて使うのがおすすめ

広告の設定ではありませんが、レスポンシブ検索広告は部分一致と自動入札を使うことでコンバージョンの見込める検索語句に対して効果的に配信されやすくなります。そのため特段理由がなければ、3つはセットで利用することを推奨します。

これらを使うことで検索語句と関連する広告を表示し、キーワード単位でなく検索語句単位で適正な入札価格調整をしてくれます。

Yahoo!広告の公式ページでもレスポンシブ検索広告で広告効果を最大にする運用手法として取り上げられてる方法ですので、合わせてご覧ください。

作成方法の説明は以上です。

4. レスポンシブ検索広告の改善手順

レスポンシブ検索広告は作成して終わりではなく、配信しながら改善をしていくことが重要です。ここからは改善手順をステップ形式で紹介していきますので、どうやって改善すればいいかわからない方はこの内容の通り進めてみてください。

レスポンシブ検索広告は改善がしづらい仕様

2022年12月時点では管理画面からは表示回数しか数値は確認できません。更にパフォーマンス列に評価が表示されるには、該当のレスポンシブ検索広告が「Google 検索: 上部」セグメントにおいて30日間で5,000 回程度表示されている必要があります。拡張テキストと比較するとかなり見れる指標が少なく、改善しづらいためアップデートで増えることを祈っています…。

4-1. 見出しと説明文の配信結果を確認して改善対象を見つける

まず数値を確認しましょう。確認したい広告の「アセットの詳細を表示」をクリックします。(アセットとは見出しと説明文のことです)

すると、見出しと説明文の配信数値が確認できますので、表示されたパフォーマンスと表示回数を参考にして改善すべきものを決めます。下記赤枠の表示回数が他と比較して少ない or パフォーマンスが低になっているものを選ぶとよいでしょう。

パフォーマンスの評価軸は全部で6つあり、低が最も劣っています。下記ヘルプページの抜粋となりますので合わせてご覧ください。

アセットの掲載結果の評価説明
保留このアセットには、掲載結果の情報がまだ何もありません。十分な情報が集まると、このアセットについて掲載結果の評価が表示されます。
学習中このアセットの評価に必要な情報を現在も収集中です。十分な情報が集まると、このアセットについて掲載結果の評価が表示されます。
このアセットの掲載結果は、同じ種類のアセットの中でも特に低くなっています。別のアセットに置き換えると、広告の全体的な掲載結果が改善する可能性があります。
良好このアセットは、この種類の他のアセットと比較して掲載結果が良好です。広告の掲載結果を改善するには、今後もこのアセットを使いながら、他のアセットも追加してみてください。
最良このアセットの掲載結果は、同じ種類のアセットの中でも特に高くなっています。同様のアセットをさらに追加すると、広告の掲載結果が向上する可能性が高まります。
–(未評価)まだアセットの評価を表示できない状態です。比較対象となる同じ種類のアセットが十分にない場合や、このアセットが有効でない場合、アセットのトラフィック量が相対評価に必要な水準に達していない場合はこの表示になります。
レスポンシブ検索広告の広告単位のアセット レポートについて

また「組み合わせ」をクリックすることで、見出しと説明分の組み合わせごとのインプレッション数を確認できます。もし意味の通じないおかしな組み合わせが見受けられるのであれば、該当アセットを修正してどんな組み合わせでも意味が通じるようにすることをおすすめします。

4-2. 改善対象を新しい見出し説明文に入れ替える

表示回数が他と比較して少ない or パフォーマンスが低になっている改善対象のアセットが決まったら、それを別のテキストに変更します。変更後のテキストは3章で説明した内容を参考にして作成をしていきましょう。

特に表示回数が極端に少ない場合は、”②検索ボリュームの多いコンバージョンに繋がると想定される語句で優先して作る”がうまく実装できていない可能性ありますので、この内容をじっくり読んで対応をしてみてください。

レスポンシブ検索広告は30日程度成果を安定させるための学習期間が必要

最適なタイトルと説明文を表示させるために学習期間としてYahoo!広告公式で約30日必要といわれています。そのため、明らかに悪い場合を除いてこれより短い期間で改善するのは非推奨です。基本30日後に改善するようにしましょう。
【運用初心者にも安心】レスポンシブ検索広告の概要から推奨運用手法まで

5. レスポンシブ検索広告に関してよくいただく質問

最後にお客さんや関係者からレスポンシブ検索広告でよくいただく質問とその回答を紹介します。

Q
広告グループ内にレスポンシブ検索広告は何個作ったらいいのか?
A

広告グループごとに1つだけの設定をおすすめします。
Google、Yahoo!ともに公式ページで1つを推奨しています。理由は明記されていませんが、推測するに複数設定するとデータが分散して機械学習が遅くなるデメリットがあるためです。予算が1,000万を超えるような高額な場合は、それでもデータの集まるスピードが早いため複数個登録してもよいでしょうが、基本1つが推奨です。最大3つまで設定可能です。

Q
Yahoo!とGoogleでレスポンシブ検索広告の違いはあるのか?
A

ありません。同じです。
そのためアカウント構成が同じであれば、両媒体ともに同じものを入稿すればOKです。

Q
拡張テキスト広告で配信しているアカウントがあるが、切り替えたほうがよいのか?
A

切り替えを推奨します。
説明したように以下のようなメリットが得られる広告ですので、コンバージョン数拡大が期待できます。推奨はしませんが、もし悪化するようであれば固定機能を使えば拡張テキストと同じような運用も可能です。

・検索語句と関連する見出しと説明文を表示するのでクリック率・コンバージョン率の向上が見込める

・見出しの数が増えることでオークションの入札機会が増え、インプレッションが増える

・デバイスに合わせてテキスト量を調整してくれるのでクリック率向上に繋がる

Q
レスポンシブ検索広告と動的検索広告の違いは?
A

一言でいえば、配信手法と広告タイプが違います。
動的検索広告は、対象ページを登録することでキーワードや見出し、配信先URLを自動でシステムが設定して配信する手法。レスポンシブ検索広告は検索語句と関連した見出しと説明文を表示する広告タイプです。

まとめ

レスポンシブ検索広告とは、あらかじめ設定した複数の見出しと説明文をシステムがユーザーの検索語句に合わせて自動で表示してくれる広告タイプのことです。

コンバージョンが取れるものを作るために気をつけるべきことは以下のとおりです。

  • 広告の有効性は基本的に「非常に高い」を目指す
  • ただ有効性が高さと広告評価は関連がないため、商材独自の特徴とユーザーが強く求めていることが一致する場合は、見出しと説明文の固定機能を積極的に使うことを推奨。
  • アセットが組み合わされても単体で意味が通じるようにする
  • オプション機能の使用を検討する

これらのポイントに気をつけて作成した後は、一ヶ月おきを目安にアセットごとの数値を確認して改善を進めていきましょう。