• 手数料が高いのでもっと安い代理店に変えたい
  • 期待した成果が出ない、コンバージョンの質が悪い
  • 改善施策の提案が少なく信用できない
  • 約束した期日を破ったり、説明がわかりづらいなど担当者の対応に不満がある

おそらくあなたはこのような理由から代理店の切り替えを検討しているはずです。運用者の立場から断言できますが、乗り換えることでパフォーマンスの改善に繋がることは多々あるため、任せている代理店が信用できないと思ったら前向きに検討することをおすすめします。

ただし、手数料の安さだけで乗り換え先を選んだり、データの引き続きが適当だとかえって悪化することも往々にしてあります。一秒でも早く切り替えたいと思っている方もいらっしゃるでしょうが、感情だけを優先して後から後悔しないようにしてください。

この記事では、Web広告の運用代行を行う会社経営者及び、代理店乗り換えで数十件運用経験のある立場から、検討すべき状況や手順、心構えを説明します。やり方を間違えると乗り換えは逆効果になってしまうこともあるため、ぜひこの通り進めていただき成功に繋げてもらえれば幸いです。

1. リスティング広告の代理店乗り換えを検討すべき状況

恒常的にこれから説明する状況が続く場合は任せている代理店に問題がある可能性がありますので、乗り換えの検討を推奨します。ただし担当者を変更することで問題が解消されるケースもあるため、会社は気に入っているが、人由来の悩みであれば担当者を変更できないか相談してみるとよいでしょう。

1-1. 広告の成果が出ておらず売上拡大に繋がっていない

担当者の能力不足や運用に時間をかけられていない仕組みが問題です。能力不足であれば腕の立つ運用担当者に変更できれば改善される場合もあります。運用に時間がかけられていない場合は、担当者レベルではなく代理店のビジネスモデルが起因している可能性もありますので、代理店切り替えの検討をおすすめします。

例えばサイト製作が本業のため広告運用代行は片手間での対応なってしまっている。運用者が大量に案件を抱えており一人ひとりのお客様に時間を割けない。といった状態であれば、担当者変更ではなく代理店切り替えを検討しましょう。

例外として、依頼主のビジネスがリスティング広告とそもそも合っていないこともあるため、100%運用サイドに問題があるとは断定できません。

1-2. 対応に誠実さがなく信用できない

成果が出ていないのに改善提案がない、約束した期日を破る。こういった誠実さに欠ける対応が続く場合も乗り換えを検討すべきです。ただこれらは人レベルの問題なので、担当者変更でも改善される場合もあります。

判断に困るのが、「成果は問題ないけど対応が嫌だなぁ…」というケースです。

ビジネスですし、広告で一番大事なのは成果です。ただ完全に割り切って考えられないのが人間だと私は思っています。「感情なんかどうでもよくてとにかく売上!」という考えであれば乗り換える必要はありませんが、あまりにも鼻につくのであれば無理に続ける必要はないと思います。気持ちよく仕事したいですしね。

広告は絶対に成果が出るものではありません。普通なら上手くいくはずなのに、運悪く社会情勢の変化(直近だとコロナがありました)や急に競合が参入してきた等の外部要因で狂うこともしばしばありますので、そういった状態でも頼んだ!と思える代理店に任せられる状態が幸せではないでしょうか。成果が大事という前提ではありますが、なんだかんだ人間は感情の生き物だと私は思っています。

2. リスティング広告の代理店乗り換えを決意したときに踏むべきステップ

ここからは乗り換えを決意したときにやるべき手順を説明します。結論以下の流れで進めれば、大きな失敗は避けられるでしょう。転職みたいな感じで考えてもらうとわかりやすいと思います。

  1. 配信停止できる日の確認
  2. 乗り換え先の代理店を決める
  3. アカウント移管等データの引き継ぎ対応

1つずつ説明します。

2-1. 配信停止できる日の確認

いつ配信を止められるか確認しましょう。切り替えたいと思っていても、契約内容によっては最低出稿期間が3ヶ月、6ヶ月と決められているのですぐに停止できない場合もあるはずです。

ここで重要なのは、停止する意向を匂わせないようにすることです。「一応確認ですが〜」といったような感じで、自然な形で確認してください。

というのも、中には契約が終了するなら力を入れてもしょうがない。と判断して適当に運用する代理店や担当者も存在しますので、停止日の連絡はルール上問題ない一番短い期間で伝えることをおすすめします。例えば1ヶ月前までに停止する場合は伝える必要があれば、1ヶ月前に言う。という形です。

2-2. 乗り換え先の代理店を決める

停止日の確認と平行して、乗り換え後の代理店を決めましょう。赤字を垂れ流している状態であれば問題ないですが、黒字化できている場合は広告停止=損失になってしまうので、広告が止まらないように切り替えられる状態を作るべきです。

代理店によっては運用中のアカウントを分析して、成果の伸びしろがあるか確認してくれるサービスを提供しているところもありますので、ぜひ活用してみてください。弊社も無料で行っております。

代理店の選定ポイントは別の記事でまとめる予定ですので少々お待ち下さい。

2-3. アカウント移管等データの引き継ぎ対応依頼

配信停止日を伝えた後は、運用中のアカウント移管ができないか相談しましょう。リスティング広告で成果を出すためにはコンバージョンに繋がるキーワードの傾向を掴んだり、アカウントに蓄積された機械学習で使えるデータが重要になりますので、ベストは移管です。

ただし代理店によってはノウハウ流出等の観点で、アカウント移管がNGなこともあります。その場合は以下データをCSVファイルでもらうように伝えてください。特にコンバージョンしているクエリデータが分かれば、どこを狙うべきか明確になりますので、乗り換え先の代理店は非常に助かるはずです。

  • 配信全期間のクエリデータ(必ずコンバージョンとコンバージョン単価を含める)
  • キャンペーン、広告グループ、キーワード、広告のCSVデータ

データ移管対応が概ね完了したら乗り換え先の代理店と契約をして、配信準備を進めてもらいましょう。

3. リスティング広告の代理店乗り換えをする際の心構え

次は乗り換える際に心得ておいていただきたい内容を紹介します。代理店の立場としては言いづらいことも敢えて入れましたが、お客様の成果の最大化を想ってですので、スタンスをご理解いただけると幸いです。

3-1. 手数料の安さだけで切り替え先を選ぶのはおすすめしない

引用. インターネット広告・代理店乗り換え実態調査 / SO Technologies

ソウルドアウト株式会社さんが調査された結果で出ている、乗り換える理由で一番多いのが、コスト(運用代行手数料)削減です。44.9%の方が重要視しており、経営者の立場でも同じくらいの成果が出るなら手数料は削りたい気持ちはとてもわかります。

ただし手数料の安さだけで乗り換え先の代理店を選ぶことをおすすめできません。広告費20%以上の手数料など相場から著しく外れている場合は別ですが、そうでなければ運用能力も必ず判断材料に入れてください。支払うコスト以上に成果が出るかどうかが重要です。

これは事実なので、他の代理店を蔑む意図はありませんが、安いには安い理由があります。安くするということはその分担当者一人の案件受け入れを増やす、パッケージ化されたシステマチックな運用、それなりの給料に見合った人が対応するなど何かしら理由があります。中には人が行う必要のない作業をシステム化して、効率を高めることで安さとクオリティを両立している会社もあるでしょうが、正直少ないと思います。

ですので、安さだけで飛びつくと手数料が下がったけどCPAが上がり、もっと費用対効果が悪化したということもあります。見るべきポイントは運用能力ですので注意してください。ただ繰り返しになりますが、広告費20%以上の手数料を払っているなど明らかに相場以上のコストがかかっている場合は別です。

3-2. 乗り換えスピードを意識しすぎると悪化する可能性も。準備を大切にしてください

赤字を垂れ流している場合はこの限りではありませんが、感情を優先してデータ引き継ぎをせずに乗り換えるなどの対応をすると費用対効果悪化のリスクを高めてしまいますので絶対にやめましょう。

私はリスティング広告で成果を出すために一番重要なのは「準備」だと思っています。準備とはどういった人を狙って、どんな検索キーワードを設定して、どんな広告文なら価値が訴求できるか…そんなことを考える時間です。乗り換えのスピードを重視するあまり、これら準備を適当にして配信することは激しくおすすめできません。

戦略が失敗するとその後の戦術レベルであがいても上手くいかないように、リスティング広告も最初のアカウント設計が重要です。そのためにもデータの引き継ぎは可能であれば絶対にしてください。必ず役立ちます。戦略が重要な理由の詳細は次のページでまとめているので、ぜひ合わせてご覧ください。

リスティング広告の戦略の立て方と実行する上で重要なこと

3-3. 代理店と協力して一緒に成果を出す姿勢で取り組む

これは乗り換えに限った話ではありませんが、折角いい代理店に乗り換えても協力する姿勢が全くなかったり、プロの意見を否定ばかりするといった対応では前代理店と同じ結末になってしまう恐れがあります。

代理店は広告運用のプロではありますが、業界やお客様のニーズを一番知っているのはお客様のはずです。全く調べもしないというのは問題ですが、自分の方が詳しいことはシェアする、反対に知らないことは任せる。など相互依存の関係で助け合いながら広告運用もしていかないとベストな成果は出せないと私は思っています。

成果が悪いのは全部代理店のせいだと言い、数々の代理店を渡り歩いている広告代理店ジプシーになっているお客様を稀にお見かけしますが、そのスタンスではどこでも満足いく結果は出ないはずです。運が悪く本当に代理店が悪いケースもあるでしょうが、何事も自分が改善できたことはなかったかと考えることも重要ではないでしょうか。成果を出すために、時にはこういったことを忖度なく伝えることも愛だと私は思っています。

さいごに. 乗り換えするなら株式会社オンジンも候補に入れていただけると嬉しいです。無料アカウント分析依頼から承ります。

最後に宣伝になりますが、リスティング広告の代理店乗り換えを検討されているのであれば、ぜひ弊社株式会社オンジンを候補に入れていただけると嬉しいです。

弊社は愛知県の一宮市の田舎にある会社ですが、ノウハウは都内の会社に劣っておらず、誠実さ(あり方)は業界トップである自負がございます。お任せいただける場合は代表の私今井が直接運用や対応をさせていただきますので、まずは無料アカウント分析依頼からぜひお申し付けください。少しでも気になったらお手数ですが特徴ページをご覧いただき、検討いただけると嬉しいです。

問い合わせフォームや電話で分析依頼とお伝えいただければ遅くとも7営業日以内で回答をいたします。成果も大事だけど、一番は期待を裏切らない誠実な会社に任せたいというニーズであれば間違いなくお役に立てますので、何卒よろしくお願いいたします。

ありがたいことに県内だけでなく都内からもご依頼を頂戴し、対応させていただくことが多いです。距離感関係なくリモートで対応可能ですので、遠方の方もお気軽にご相談くださいませ。