リスティング広告には戦略が必要不可欠です。なぜなら達成すべき目的が存在し、予算には限りがあるからです。

戦略とは目的を達成するために資源を配分する選択のことです。端的にいうと、資源配分の選択。
もともと戦略は戦争から生まれた考えですが、リスティング広告も戦いといえば戦いですので、取り入れるべき考えだと言えます。(競合の広告主と限られた予算と広告枠の中でお客さんを取り合います)

ですが、あなたは今こんなことを思ってはいませんか?

  • 戦略を立てている時間があったら配信して早く結果を出したほうがいいんじゃないか
  • 経営じゃあるまいし広告なんかに戦略なんかいるのか
  • うちの会社は予算が少額だから戦略なんか必要ない気がする

断言しますが、企業の種類や規模を問わず、高い目標を達成したいのであれば戦略は絶対立てるべきです。

戦略がない運用はあれこれやろうとして予算を分散させてしまい、リスティング広告の費用対効果を下げてしまいます。しかも本来不必要な対象を調整する時間もかかりますし、いいことは1つもありません。絶対やめましょう。特に予算が不足している中小企業は強く意識をすべきです。

だからこそ弊社がお客さんの広告を運用代行させていただく際は、競合分析や活かせる資源を把握した上で顧客を理解し、ターゲットと訴求する価値を明確した戦略を立てています。リスティング広告が成功するかどうかは、つまるところ自社独自の価値求めているユーザーに集中して広告を提供できるアカウント構成で運用できるかどうかだと考えています。

話が少し長くなりましたが、リスティング広告を戦略的に配信するとは簡単にいうと、「どこに予算を集中させてどんな価値を伝えるかを選択して実行できている」ということです。この方針を立てるためにやるべき手順をこの記事では紹介していきます。

戦略についての理解や立て方が曖昧になっているのであれば、ぜひこの記事が参考になれば幸いです。

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1. リスティング広告は戦略が必須である2つの理由

見出しでも軽く説明しましたが、なぜリスティング広告に戦略が必要なのかをまず説明します。端的にいうと理由は2つです。

  • 達成すべき目的があるから
  • 予算には限りがあるから

裏返すと目的がなければ戦略は必要ないですし、予算も無限にあるのであれば必要ありません。ただ現実はこんなことはありえませんので、リスティング広告において戦略を立てる。つまり、選択と集中を行うことは必須だと言えます。

以下でそれぞれ詳細を説明します。

1-1. 達成すべき目的があるから

売上を増やす。問い合わせを獲得する。などリスティング広告で達成したい目的は当然あるはずです。この目的を達成するためには方針である戦略が必要です。広告に限らずスポーツでも勝ちを目的に戦略を立てるように、目的がある物事に関しては戦略を立てますよね。

ポイントとしては、目指す方向が決まっていないと、どこを目指したらよいかわからないように、目的がなければ戦略は立てようがありません。目的と戦略は必ずセットになります。

1-2. 予算には限りがあるから

予算が限られている中で目的を達成するためには、どれだけ無駄なく予算を有効的に使うかを考えることが必要になります。スポーツで言い換えると、予算=選手数とも言いかえられますね。

具体例を交えて説明していきます。まずは下図をご覧ください。

選択と集中

これはリスティング広告の予算を5つのターゲットに均等に分配してしまったために、トータルのコンバージョン数が少なくなってしまうパターンです。わかりやすく説明するために、200件のコンバージョン目標に対して150件しか獲得できていないとします。

これを例えば、AとBとCのコンバージョン率がDとEより高く、配信できる伸びしろが昇順別で大きいとします。そのためDとEは捨てて、A〜Cに予算を集中させられれば下図のように目標達成できる場合もあります。

選択と集中

このように予算の投下先を誤ると目標達成が遠のき、広告の費用対効果は悪化してしまいます。やることを選ぶということは、同時にやらないことを選ぶこと。これが戦略の核となる「選択と集中」です。リスティング広告に限らず、目的があり予算(リソース)に限りがあるのであれば、あれこれやろうとするのではなく、コンバージョン率や購買力の高い箇所に集中して資源を投下するのが重要です。

以上がリスティング広告に戦略が必須な理由の説明です。

2. リスティング広告の戦略を立てる4つのステップ

ここからはリスティング広告の戦略を立てる具体的な手順を紹介します。結論、以下4つのステップに沿って進めることで戦略を立てられます。

  1. 目的を設定する
  2. 戦況分析を行う
  3. 目標を設定する
  4. 目的、目標を踏まえて戦略を立てる

はじめに重要なこととして、広告を出すから戦略を立てるのではなく、そもそも自社は誰にどんな価値を発信していくべきなのかという自社のマーケティング戦略を決めてから、広告を出すのであればどうすべきか。という流れで広告単位で戦略を立てる必要があります。なぜならマーケティング全体で見ればリスティング広告はプロモーションの中の1つの戦術にすぎないからです。

広告は魔法の杖ではありませんので、全体のマーケティング戦略がズレてしまっていると、広告だけではどうしようもないことも多いです。作ったものを売る戦略ではなく、売れるものを作るという戦略の元で広告を出すようにしましょう。そのため今回説明している内容は広義的なマーケティング戦略の内容を含んでいます。

では1つずつ説明します。

あくまでも弊社例であり、様々なパターンがあります。

紹介する戦略の立て方は弊社例です。
様々な書籍の情報や自身の経験からこの手順がよいと考えて出しているものですので、あくまで1つのモデルケースとして認識していただけると幸いです。

2-1. 目的(目標値)を設定する

まずはリスティング広告で達成する目的(目標値)を設定します。上述したように目的が明確に定まっていないと戦略は立てられません。目的は以下2つに分けて設定を行います。

  • KGI(Key Performance Indicator)
  • KPI(Key Performance Indicator)

2つに分けて設定する意図としては、「最終ゴールを達成するために何を目指せばよいのか。」を数値化して管理するためです。設定しておかないと、目的地が曖昧でカーナビもなく、どこを走っているかわからないドライブのように広告運用でも何を目指せばいいのかがわからなくなってしまいます。(あと何キロで到着するかわからないドライブは想像するだけでも辛いです)必ず2つセットで設定しましょう。

それぞれ用語の説明と立て方を解説します。

①KGI(Key Performance Indicator)

簡単に言うと最終ゴールです。ですので、お客さんがリスティング広告で最終的に成し遂げたいゴールがKGIになります。期末で達成したい売上高やサービス利用者数を設定するケースが多いです。

②KPI(Key Performance Indicator)

中間ゴールでKGI到達のプロセス指標のことです。そのため、KGIを達成するために到達しないといけない指標を数値設定します。ですので、KPI達成=KGI達成となります。

KGIが売上高に設定されている場合は、問い合わせ数や商品購入数いった指標を設定します。問い合わせ数設定する場合は、KGI÷受注平均単価✕受注率。 商品購入数であれば、KGI÷商品平均単価(リピートも加味した)になります。

目的設定の詳細は目的設定の記事をご覧ください。

2-2. 戦況分析を行う

目的達成に有利な戦略を立てるための始めの準備として戦況分析を行います。戦況分析とは簡単に言うと、市場構造を調査して、何を利用すれば少額の投資で大きな成果が出せるのかを把握することです。

水は高いところから低いところに流れます。水を低いところから高いところに流すことは不可能ではありませんが、多くのエネルギーが必要です。自然の摂理と同じく、リスティング広告も市場構造に逆らった戦略を進めることは不可能ではありませんが、膨大な投資が必要になりますし、高い目標を達成することは難しいです。

そのため、はじめに戦況分析で失敗に起因する可能性のあるポイントを見つけるのと同時に、味方につけられるような要素はあるかを考えてから戦略を立てる必要があります。そうすることで少額の予算でも高い目標が達成できる鍵を見つけられます。

また戦況分析は我流でやらずフレームワークを使いましょう。

フレームワークとはその型に沿って考えると最適解を見つけやすくなるなものです。我流でやると漏れが発生する可能性がありますので、特に慣れていない方は先人が生み出した型を使うことを推奨します。守破離という言葉があるように、慣れていない人ほど型を忠実に守るべきです。

戦況分析で使えるものは様々ありますので、ベストはシチュエーションによって使い分けられるとよいですが、1つ鉄板をあげるとすれば3C分析です。

3C分析とは3つの領域に着眼してビジネス環境を理解していく型です。どれを使えばよいか迷った場合はこれを使っておけば大きな問題はないでしょう。使い方の説明は戦況分析の記事をご覧ください。

2-3. 目標(ターゲット)を設定する

戦略ターゲットとコアターゲット

次は目的を達成するために狙う目標(ターゲット)を設定します。リスティング広告は狙い撃ちができることが強みということもあり、効果の見込めるターゲット設定ができるか否かで結果が大きく異なってきます。

目標も目的設定と同様に2つのグループに分けて設定します。調査方法は割愛しますが、どのようなグループを目標として設定すべきか解説していきます。

①戦略ターゲット

予算を投下する大きなくくりです。冒頭の図のA~Cがこれとイメージするとわかりやすいかと思います。喫茶店屋の集客をしているのであれば、店舗から半径7km等に勤務、居住している人といった具合です。

ポイントとしては、このターゲット外にいるユーザーには1円も意図的に広告を出すことはありません。説明した通り、狙うべきターゲット外に予算を投下してしまうと、費用対効果の悪化に繋がるためです。

そして基本的に戦略ターゲットは短期でコロコロ変更はしません。なぜなら変わってしまうとこれから立てる戦略も同様に変更が必要になり、一から作戦を立て直さないといけないからです。このようなことにならないよう目的達成に照らして小さすぎず、大きすぎずといった塩梅で戦略ターゲットを設定します。

②コアターゲット

戦略ターゲットの中で、更に予算を集中投下するくくりです。簡単に言えば購買率や購買力が大きなグループです。上記の例だと、店舗から半径7kmにいる20代女性といった感じです。お客様のビジネスによって様々ですが、下記6つのどれかに当てはめて考えることが多いです。

  • サービスの浸透率を伸ばせる空白地がある
  • 購入頻度を伸ばせる
  • 1回あたりの購買消費量を増やせる
  • 複数の商品を購入してもらえる
  • 競合他社から切り替えられる

戦略ターゲットと異なる点としては、コアターゲットは目的次第では複数設定することもあり、短期で変更することもあります。というのも、アプローチが現状全くできていないグループだったり、反対にアプローチできているがまだ伸ばせるグループだったりと、コアターゲットにすべきグループは点在しているからです

繰り返しになりますが、戦略ターゲットが変わってしまうと、大方針の戦略を変更しなければならず手間も時間も費用もかかります。そのため目的達成に照らして小さすぎず、大きすぎずといった塩梅でターゲット設定するのが重要です。特に絞り込みすぎには要注意です。

続きの詳細は目標設定のページをご覧ください。長くなるのでここでの説明は割愛しますが、弊社ではペルソナ設定や消費者インサイトの調査など、ターゲットの価値観や深層心理を理解する工程も設けています。これらも上記ページで説明しています。

2-4. 目的、目標を踏まえて戦略を立てる

最後に戦況分析、目的と目標を照らし合わせ、この価値を訴求をすれば目的が達成できると想定できる方針を立てます。リスティング広告を戦略的に配信するとは「どこに予算を集中させてどんな価値を伝えるかを決めて実行できている」ということですので、後はユーザーにどんな価値を伝えるかを決める必要があります。

今回は私が一宮モーニング(飲み物一杯分の値段で、食事が付いてくる朝限定のサービスのこと)で有名な一宮市に住んでいますので、簡易的ではありますが、一宮の架空の喫茶店で集客するならという前提に戦略を立ててみました。今回の事例だとリスティング広告は相性が微妙だったり、実際なさそうだったりと雑味がありますが、あくまで理解を深める上でのたとえと考えてください。

戦況分析■Consumer
・メイン顧客層は40代〜60代の女性
・店選びは居心地のよさを最も重視
・市況では20代女性のモーニング利用者が大きく増えている
・20代は来店した友達と食事を体験した感情が分かち合えるかを店選びで重視。

■Company
・一般的なトースト、ゆで卵、サラダ、コーヒーのセットをメインで提供
・大々的には知られていないが、盛り付け映えするボリューミーなシチューとパンのセットがある
・座りやすいソファ席や清潔感のある店内と評判が高い
・シェフが海外で修行経験があり、見栄えのあるメニューが作れる優位性がある

■Competitor
・商圏内には10店舗のモーニング提供喫茶店がある
・どこもトースト、ゆで卵、サラダ、コーヒーが中心のメニュー
・価格の安さを重視
・同じくメインの顧客層は40〜60代の女性
目的・KGI:新規来店顧客月間200人獲得(目標売上と顧客単価から逆算して設定)
・KPI:クーポンダウンロード月間400件獲得(ダウンロードした50%が来店するとする)
目標・戦略ターゲット
店舗から半径7km圏内に住んでいるモーニングに関心のある人

・コアターゲット
上記の中の20〜30代の女性
戦略■戦略1(戦略ターゲット狙い)
・居心地の良さが優れている店であることを訴求

■戦略2(コアターゲット狙い)

感情を共有したくなるモーニングメニューがあることを訴求
戦術※4Pのうち、Promotion部分であるリスティング広告での実施内容を抜粋
■戦略1の戦術
・居心地の良い空間であることを専用ページを作成して誘導
・ソファ席があり清潔感のある空間等、落ち着けることがわかる内容をLPで伝える

■戦略2の戦術
・大々的に認知されていないシチューとパンの専用ページを作成して誘導。
・写真映えする友達と感情をシェアしたくなるメニューであることを間接的にLPで伝える。

ここまでがリスティング広告の戦略を立てるステップの説明です。

3.リスティング広告の戦略を立てた後の戦術実行のステップ

戦略を立てた後は、決めた事柄をリスティング広告で実現していきます。

設定できるところは細かくあげればきりがありませんので、アカウントを構築するまでに必要な工程をざっくり4つに分けて解説しています。

  1. 媒体の選択
  2. キャンペーン広告グループの設計
  3. キーワードの選定
  4. 広告文の作成

3-1. 媒体の選択

Yahoo!広告かGoogle広告どちらか、または両方に配信するか選択します。結論から言えば両方配信することをおすすめします。媒体によって利用しているユーザー属性は若干異なりますが、キーワード検索しているユーザーを狙えるため、どちらも媒体もターゲットにアプローチできるからです。

ただし、Yahoo!広告は配信する年齢の設定や半径のエリア指定ができませんので、細かく年齢や配信エリアを設定する場合はGoogle広告だけに絞りましょう。

3-2. キャンペーン広告グループの構造を設計する

配信する媒体が決まったらキャンペーンと広告グループの設計をします。方法は状況によって様々ですが、どうすればよいかわからない場合は

  • 指名
  • 顕在
  • 潜在

の3つのグループでキャンペーンを分けて作成することをおすすめします。キーワードと合わせて下記で分類の説明と分ける理由を説明していますので合わせて確認してみてください。

詳細は別の記事で説明します。

3-3. キーワードの選定

キャンペーン同様、キーワードもターゲット毎に指名、顕在、潜在とニーズの濃い順にグルーピングして考えていきましょう。分類の説明とキーワード例は以下の表をご覧ください。

分類キーワード
指名会社名やサービス名など固有名詞で探している人が検索するキーワード
例:株式会社オンジン
顕在特定のサービスを求めている人が検索するキーワード
例:一宮モーニング おすすめ、一宮モーニング ランキング
潜在具体的なサービスまで認知していないが、関心がある人が検索するキーワード
例:喫茶店 一宮、喫茶店 おすすめ、近くの喫茶店

このように分けて考えることで、見込みの高いユーザーに集中して配信するキャンペーン、広告グループの構成が作りやすくなります。特に顕在のキーワードは目的達成に欠かせないことが多いですので、漏れがないように選定をすることが重要です。

また、キーワード選定は以下2つのツールを使うと精度高く、早くできますのでおすすめです。

キーワードの選び方は下記の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
100社以上運用してきた私が教えるリスティング広告のキーワードの選び方

3-4. 広告文の作成

戦略段階で決まった伝える価値を広告文で表現します。ランディングページで伝える内容を端的に表しましょう。広告文は見出しが重要です。説明文はそれほど目立ちませんので、見出しだけ見てサービスの特徴がわかるようして、ターゲットユーザーのクリック率が高くなるよう設定します。

上記の戦略例を元に見出しを作成しましたので参考にしてみてください。

戦略1. 居心地の良さまた通いたくなる一宮モーニング
いつまでもいられる落ち着く店内
戦略2. 感情を共有したくなるメニュー女性に絶大人気の一宮モーニング
写真映えするメニューが魅力の店

広告文の作り方は下記記事を参考にして進めてみてください。
リスティング広告のコンバージョンが増える広告文の作り方と改善テクニック

4.リスティング広告配信後の運用はクリック単価とコンバージョン率を常に意識すべき

リスティング広告は戦略だけでなく、その後の運用も重要です。コンバージョン獲得が目的であれば、目標達成時のクリック単価とコンバージョン率を元に運用していきましょう。

例えば月額予算100万円、月100件のコンバージョン獲得目標のお客さんがいらっしゃったとすると、コンバージョン単価1万円を目指すことになります。

コンバージョン単価はクリック数✕コンバージョン率で計算できますので、クリック単価の相場が100円程度だとすると、コンバージョン率が1%を下回らないように運用する必要があります。

このようにどの指標がどんな数値だったらKPIが達成できるのかを常に頭に入れて運用しましょう。なんとなく調整するのではなく「この指標が高いから、低いから」といったように数値的根拠を常に持って運用することが大切です。

リスティング広告の運用で大切なことは下記記事で詳しく説明していますので、合わせてご覧ください。
リスティング広告の運用とは?やるべき理由や実施内容を詳しく解説

5.リスティング広告の戦略を立てる上で知っておくべきこと

ここまでリスティング広告の戦略から実行までのプロセスを解説しました。次は戦略を立てる際や立てた後に知っておいてほしいことを紹介します。

5-1. 消費者理解に手を抜くべきではない

戦略を立てる前の消費者理解は手を抜かないようにしましょう。なぜなら曖昧だと全く魅力のない価値を訴求する戦略を立ててしまったり、コンバージョンに繋がらないユーザーばかりを送客してしまい、目的が大幅に達成できない恐れがあるからです。戦況分析や目的設定のズレは軽傷で済むことも多いですが、ターゲットの設定ミスや理解不足は予算を無駄に使ってしまい、費用対効果の大きな低下に繋がってしまう恐れがあります。

そのため弊社では可能であれば、広告運用者がお客さんの商品を実際に使ってみたり、体験させていただいたり、インタビューを行ったりと消費者理解を深める取り組みを行っています。お客さんの大切な予算を極力効果の出る施策に使うためのこだわりの1つです。

このような対応が難しい代理店に任されている場合は、自社の顧客データや購買理由の調査アンケートなど理解に繋がる参考資料を共有をしておくことをおすすめします。

5-2. はじめに立てた戦略に固執しすぎない

上記と若干相反する内容ですが、リスティング広告は競合や市場、環境の影響を受けるので、当初の戦略が外れることは往々にしてあります。競合が増えてクリック単価が上がる、同じ価値を提供する競合が現れる、コロナウイルスが流行するなど様々な影響を受けるためです。

そのためはじめに立てた戦略に固執せず、上手くいかない際は柔軟に変更することが必要になってきます。

幸いなことにリスティング広告はデータが様々なデータが数値で取れるため、別の戦略に切り替えるべきかどうかの選択が行いやすいです。そのため結果が悪い場合は、より効果的な戦略を打つための材料になったと考えて運用していきましょう。(もちろん極力外さないため調査は念入りに行うべきですが)

6. リスティング広告の戦略を立てる際に参考になる書籍

では最後にリスティング広告の戦略を立てる際に参考になった書籍を紹介します。

リスティング広告の本ではありませんが、そもそも戦略を立てる際に知っておくべきことがわかるものを抜粋しております。また全て購入して読んだ上で紹介しておりますので、参考になれば幸いです。

少し遠回りになりますがこういった書籍で広義のマーケティングを知ってから、リスティング広告のような狭義のマーケティングの理解を深めることをおすすめします。広告を出す前からマーケティング戦略を立てていないといけない理由がよくわかるかと思いますので。

6-1. USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

マーケティングの基礎がわかりやすく学べる超有名マーケター森岡さんの書籍です。
そもそもマーケティングとは?マーケティング戦略ってなんだ?といったマーケティングや戦略に馴染みのない方はじめに読むことを強くおすすめします。

横文字が少ないため読みやすく、原理原則的な内容ばかりなので、マーケティングに関心のある人全員に読んでほしいです。この記事の内容もそうですし、私自身もこの本で得た知見を多分に取り入れています。

本を読むのが面倒という方でも、この1冊だけは読んでほしい。それくらい良い本です。

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

6-2. 確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力

こちらも森岡さんの書籍です。
USJをV時回復させた際のマーケティング戦略の立て方、考え方が細かく学べる本です。上の書籍よりは内容が難しめなので、読んでから手にとってみてください。

認知、配荷、プレファレンスなど売上に関連する要素の考え方。ターゲティングは自社を選んでくれる人を増やすために行う、不必要に狭めるものではない。など戦略を立てる際に気をつけることを深く知ることができます。

確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力

6-3. 最高の結果を出すKPIマネジメント

KPIを使ったマネジメント方法が学べる書籍です。KPI、KGIってなに?数字を使って管理することでしょ?といったように理解が曖昧であればぜひ手にとっていただきたいです。

内容はリクルートでKPI講座を11年間開講していた中尾さんが、KPIの定義から設定方法、KPIを使ったマネジメント方法を説明するものです。この本も難しい横文字が少ないため、これからリスティング広告を始める方や、マーケティングに馴染みのない方でも理解しやすいかと思います。

リスティング広告はKPI設定が必須ですので、ぜひこの本で学んでみてはいかがでしょうか。目標値の設定を誤ると目的達成は遠のいてしまいますので。

最高の結果を出すKPIマネジメント

まとめ

リスティング広告の戦略は以下の手順で立てられます。

  1. 戦況分析を行う
  2. 目的を設定する
  3. 目標を設定する
  4. 目的、目標を踏まえて戦略を立てる

重要なこととして、広告を出すから戦略を立てるのではなく、そもそも自社は誰にどんな価値を発信していくべきなのかという自社のマーケティング戦略を決めてから、広告を出すのであればどうすべきか。という流れで広告単位で戦略を立てるべきです。なぜならマーケティング全体で見ればリスティング広告はプロモーションの中の1つの戦術にすぎないからです。

リスティング広告は運用型広告と言われるように、運用で成果を改善できる広告ではありますが、大元の戦略がズレてしまうと本来不必要な費用がかかり、費用対効果が下がってしまいます。なるべく少ない費用で効果を出すために、誤った戦略を立てないように気をつけましょう。