リスティング広告のアカウント構成は絶対に手を抜かないでください。なぜなら戦略そのものだからです。よって構成に欠陥があれば戦略にも欠陥があると言えるでしょう。

構成に問題があると発生するデメリットはざっと以下3つがあります。CVRに課題を抱えたり、管理に時間がかかったりといいことはありません。

  • 狙うべきユーザーに予算を優先して分配できない
  • 自動入札戦略が働きづらくなる
  • 管理しづらく不必要な工数がかかる

特に1が実現できないと費用対効果の大きな悪化に繋がります。なぜなら以下のように効率の悪いところにも予算をばらまいてしまうことになるので、CV獲得のキモになる「選択と集中」ができない状態になってしまうからです。

選択と集中
不必要に予算を分配してしまい目標未達になってしまう例

こうなってしまうと運用で細かく調整しても効果は期待できなくなってしまうため、運用以上にアカウント構成には力を注いでください。例えるなら家を建てる前に作る設計図がおかしいと、家を建てた後にいくら調整しても根本は解決しないイメージです。もし誤った構成でアカウントを作ってしまったら、作り直しをおすすめします。

この記事ではリスティング広告でコンバージョンをガンガン取るために作るべきアカウント構成を紹介します。初心者でもわかりやすく実践できるよう、ステップ形式で解説していきますのでぜひ参考にしてみてください。

結論から言えば、アカウント構成はターゲットの検討度別に分けて、媒体推奨のHagakureに則った形にするのが推奨です。厳密に言うと、目的や商材によってカスタマイズすべきですが、この形で作れば大半の商材で80点の構成は作れると考えていますし、実際私が運用代行する際もこの形をベースに組み立てています。

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1. リスティング広告のアカウントを構成する5つのパーツ

リスティング広告のアカウント構成・設計
パーツ(コンポーネント)主な説明
アカウント原則1つの企業につき1つ作成
キャンペーン広告予算や配信地域を設定するもの
広告グループ広告とキーワードをまとめるもの
広告広告として出す文字やリンク先を設定するもの
キーワードどんな検索語句に反応して広告を出すか設定するもの

はじめにリスティング広告のアカウントを構成するパーツについて解説します。これらが集まってアカウントは構成されますので、それぞれの役割や設定できることを確認しておきましょう。Google広告、Yahoo!広告ともに同じです。アカウント→キャンペーン→広告グループ→広告・キーワードという階層に分けられ、同じ設定ができる場合は下層ほど優先されます。

1つずつ実際のGoogle広告の管理画面のキャプチャを載せながら説明していきます。なお、説明の都合上アカウントも含めてパーツとして扱っています。

1-1. アカウント

最上位階層に当たるパーツです。基本1アカウント1社作成すればOKです。その場合はアカウント名は会社名を入力しておきましょう。

ただ広告配信したい事業が複数あり、それぞれ広告のリンク先ドメインが異なる場合は、分けた方がデータに雑味が出ず管理しやすい場合もあります。例えば以下のようにサイトのドメインが違う際は、アカウント分割するのがおすすめです。

  • EC販売事業サイト:abc.com
  • 広告運用代行事業サイト:efg.com

アカウントで設定できること

設定項目内容
支払い設定広告費用をどの方法で支払うか
ログインメールアドレスとパスワードGoogle広告にログインする時に使うメールアドレスとパスワードの設定

1-2. キャンペーン

配下の広告グループをまとめる箱のようなパーツです。キャンペーンで設定できる項目はいくつかありますが、重要なのが日予算と配信地域設定ができる点です。これを理解しておかないと、冒頭で説明した選択と集中ができない構成を作ってしまう恐れがあるので必ず理解しておきましょう。

キャンペーンで設定できること

設定項目内容
日予算1日に使う予算
配信地域どのエリアに配信するか
配信スケジュール時間、曜日、配信開始日、終了日の設定
配信方式検索連動型広告、ディスプレイ広告などどのメニューにするか
除外キーワード広告表示させたくない検索語句
入札戦略手動入札なのか自動入札なのか
配信デバイスどのデバイス(スマホ、PC、タブレット)に出すか
広告表示オプション広告とセットに出すオプション機能の設定
属性ターゲティングどの性別、年代に配信するか

1-3. 広告グループ

キーワードと広告をまとめる箱のようなパーツです。キャンペーンの下に広告グループは複数作ることができ、Webサイトで扱うテーマ別分割することが大切。不必要に分割することがないように気をつけるのがポイントです。

広告グループで設定できること

設定項目内容
入札価格キーワードの入札価格
配信デバイスどのデバイス(スマホ、PC、タブレット)に出すか
広告表示オプション広告とセットに出すオプション機能の設定
属性ターゲティングどの性別、年代に配信するか

1-4. キーワード

どの検索語句に対して広告表示するかを決めるもの。広告グループの中で設定可能です。キーワードレベルの構成ミスであれば運用段階でも調整可能ですが、極力再構築の必要がないようにしていきましょう。

キーワードで設定できること

設定項目内容
キーワードどのキーワードを登録するのか
入札価格キーワードの入札価格。自動入札の場合設定不可
マッチタイプキーワードのマッチタイプ
リンク先キーワードごとにリンク先を設定可能(任意)

1-5. 広告

ユーザーに表示される広告。広告グループの中で最大3つまで設定可能ですが、機械学習スピードを早めるため、基本的に1つだけにしておくことをおすすめします。キーワード同様、運用段階でも調整可能なパーツではありますが、極力再構築の必要がないようにユーザーが求めている価値が提供できるものを作りましょう。

広告文の構成要素はリスティング広告のコンバージョンが増える広告文の作り方と改善テクニックで詳しく説明していますのでこちらもぜひご覧ください。

設定項目内容
見出し広告の一番上に一番目立って表示される文字
説明文見出しの下に表示される細かい文字
リンク先広告をクリックすると遷移するページ
パスリンク先URLの一部に表示できる文字

リスティング広告のアカウントを構成するパーツの説明は以上です。

2. リスティング広告のアカウント構成が成果を出すために重要な3つの理由

次は私がなぜアカウント構成がここまで重要だと主張しているか理由を細かく説明していきます。具体的なやり方は後述します。ここでは理由だけを述べます。

冒頭で説明した通り、アカウント構成は家の設計のようなもので、おかしな構成にすると運用しづらく、成果の出しにくいアカウントが出来上がってしまいます。運用以上に力を注いで丁寧に作ってください。

2-1. 効果の出る箇所に集中して予算を使えるようにできるから

リスティング広告で成果を出すために一番大切なことは、上図のように効果の出る箇所に集中して予算を投下することです。つまりクリック数を最大化します。そのためこれが実現できるアカウント構成を作る必要があります。

例えるなら、持っているエサが好物な魚がたくさんいる池で釣りができるようにする感じです。当たり前ですが、どれだけ釣り道具にこだわってもエサに反応しない魚しかない池では釣れないですよね。これと同じです。

一番重要なのがキャンペーンを必要最低限の数まで絞ることです。キャンペーンは予算配分をコントロールできるパーツなので、無意味に分割してしまうと予算も分割されてしまいます。意図もなく分けるのは絶対にやめましょう。

戦略は目的を達成するための資源配分の選択のことです。つまり資源である予算を管理するキャンペーン配置が適切でなければ戦略的に問題があると言えるはずです。リスティング広告の戦略の立て方と実行する上で重要なことで戦略の重要性は説明しているのでぜひこちらもご覧ください。

2-2. データの蓄積スピードを早めて自動入札戦略を働きやすくできるから

コンバージョンしやすいユーザーに自動で広告配信できる自動入札戦略を働きやすくするためにも、アカウント構成は重要です。具体的に言うと、キャンペーンはもちろん、広告グループも極力まとめてインプレッションデータを集約することがポイントです。

こうすることでデータの蓄積スピードが早くなるので、システムの入札調整のPDCAが早まり、早期のCPA抑制が期待できます。よって広告グループも無意味に分割することはやめましょう。広告グループにデータ量が少ない状態だと自動入札が働きづらいので、手動で入札調整したほうがCPAが低くなることもあります。

2-3. 見やすく管理しやすい状態を作れるから

これは成果には直結しませんが、アカウントをシンプル化することで運用にかかる工数を削減し、ミス防止や時間短縮によるコストカットに繋がります。上記のように極力まとめて構成されたアカウントは調整する箇所が少なくなるので、管理がしやすいです。

弊社に乗り換え頂く前の複雑な構成のアカウント

一例として不要に広告グループが分けられた複雑なアカウントをお見せします。1キャンペーンの配下にこれだけの量があれば、「なんか管理がめんどくさそう…」と感じる方が多いのではないでしょうか。これがもし2,3個になればかなり調整が楽になるのはおわかりになるかと思います。必要な分割であれば当然すべきですが、なんとなく分けるのはNGです。管理工数の増加に繋がりますし、なによりCPA抑制の観点からおすすめできません。

3. 初心者でも実践できるおすすめのリスティング広告のアカウント構成の作り方手順

ここからは本題の、私がおすすめする初心者でもできるリスティング広告のアカウント構成の作り方を説明していきます。理想は商材やターゲット、目的に合わせて細かくカスタマイズすべきですが、これから運用をはじめる初心者でも80点が取れるような構成が作れるように、あえて画一にしてわかりやすさ重視で解説します。ですので実際私が運用する際は必要であれば手を加えていますが、ベースは下記手順です。

  1. 商材のターゲットを3層にキャンペーン分割して検索する語句をざっと考える
  2. それぞれの層をテーマ別に分けて広告グループを作る
  3. 広告グループ毎にキーワードと広告文を設定する

このようにターゲット層を表したピラミッドを元にキャンペーンを分けて作れば大失敗は避けられるはずでしょう。後述する媒体推奨のアカウント構成Hagakureをベースとしつつ、成果の出る箇所に集中して予算を分配できる状態にするのが一番のミソです。

そのため、ユーザーの検討度別にキャンペーンを配置して、アカウント構成を作るのがベストだと判断しています。果物の通販と商材と仮定して次から手順を説明していきます。

3-1. 商材のターゲットを3層にキャンペーン分割して検索する語句をざっと考える

はじめに自社の商材を求めるユーザーを以下3つに分割して、それぞれがサービスの購買に繋がる際に検索すると想定できる語句を考えましょう。分類が目的なので語句の洗い出しはおおまかで大丈夫です。あとで設定するキーワードはじっくり考えます、また、厳密に言えばターゲット層は準顕在などもっと細く分類できますが、できるだけデータを集約させる観点からこの粒度で問題ないと私は思っています。

  • 指名層:自社商材を指名買いするユーザー
  • 顕在層:商材を求めているユーザー
  • 潜在層:商材に関心はあるが、欲しい気持ちには達していないユーザー

果物の通販で言えば以下のようにキーワードを分類できます。弊社名を屋号とします。

ターゲット層説明検索語句例
指名層株式会社オンジンで果物を買いたい人株式会社オンジン、株式会社オンジン 果物
顕在層果物を通販で買いたい人果物 通販、果物 取り寄せ、フルーツ 通販、りんご 通販、メロン 通販、ぶどう 通販など
潜在層果物を求めている人果物 スーパー おすすめ、美味しい果物ランキングなど

ここで重要なのは、潜在層を初動から配信をするのは費用対効果だけを考えれば基本的になしということです。まずは見込みの高い指名と顕在層のキャンペーンだけを稼働させ、これらだけに予算を集中させてください。CPAが高くなってもCVを増やすことを優先する戦略を取る場合はこの限りではありませんが、そうでなければ非効率な箇所に予算を分配する意味は全くありません。

CVをもっと取りたいが、顕在層のキャンペーンで予算が頭打ちしている。といった場合に潜在層は稼働させるようにしましょう。

指名層キャンペーンは原則配置すべき

運用者によって意見が分かれるところですが、私は指名層キャンペーン(屋号キーワードの配信)はすべきだと考えています。理由は以下の通りです。

  1. 競合が自社キーワードで出稿して最上位表示することを妨げる防衛目的
  2. SEOで1位でも広告出稿しないと50%のクリックを取りこぼす恐れがあるとGoogleが提言している
  3. クリック単価が数十円と低い場合が多く、さほど予算を圧迫しない

3については競合性によってはクリック単価が一般ワード並みに高い場合もあるので、その際は費用対効果を重視して配信しない選択をすることもあります。そうでなければ基本配信するのがおすすめです。

3-2. それぞれの層をテーマ別に分けて広告グループを作る

次は更にキャンペーンごとにキーワードのテーマ別に分けて広告グループを作ります。基本は商品やサービスのカテゴリが変わる場合分けてください。そうでなければ一括りにします。顕在層であれば以下のように私は分類します。

  • 一般
  • りんご
  • メロン
  • ぶどう

ポイントとして例のようにECなどテーマが多岐にわたり、広告グループを分割にとても工数がかかったり、LTVの差が大きいようであれば、テーマの検索ボリュームや商品の充実度、自社の強み等と照らし合わせて、盛り込むか検討するのが重要です。

例えば一般除く3つの果物の通販掛け合わせ検索ボリュームは上図のようになっています。果物毎のLTVが全く同じ、自社のぶどうは他社と比べるとあまり優位性がないといった場合は、りんごとメロンだけにする。というイメージです。つまり広告グループでもどれを選択して予算を集中させるのか見定める必要があります。

論理的思考法の基本であるMECEを理解しておこう

漏れなく、ダブりなくというMECEの考え方を理解しておきましょう。これが理解できていないと、追加すべき広告グループが欠けてしまったり、同じテーマなのに重複して追加してしまい、機会損失や管理のしづらさが発生するアカウントになる恐れがあります。

例えば求人メディアの広告を出すしたら、MECEを意識すると以下のように広告グループを分割できるでしょう。

  • 正社員
  • 派遣社員
  • アルバイト
  • 契約社員

注意点として、漏れなくダブりなく広告グループを作ることだけを目的にしないようにしてください。成果を出すのが大前提なので、上記の果物の例で説明したように意図的に省く、まとめるなど柔軟に対応しましょう。あくまで基本の考えになります。

3-3. 広告グループ毎にキーワードと広告文を設定する

最後に広告グループごとに登録するキーワードと広告文を設定します。この段階ではじめて具体的なキーワードを考えます。当然ですが配信しないキーワードを考えるのは時間の無駄ですので、必ず配置する広告グループが固まってからキーワードは決めるようにしましょう。

キーワードと広告文の設定方法や考え方は以下の記事で詳しく説明しているので、これらをご覧ください。

■キーワード設定の参考記事
100社以上運用してきた私が教えるリスティング広告のキーワードの選び方

■広告文作成の参考記事
リスティング広告のコンバージョンが増える広告文の作り方と改善テクニック
レスポンシブ検索広告とは?コンバージョンを獲得するための作成ポイントも解説

おすすめのリスティング広告のアカウント構成の作り方手順の説明は以上です。

4. リスティング広告のアカウント構成を媒体推奨のhagakureで作るべき理由はPDCAのスピードUPと自動入札戦略を働きやすくさせるため

もっと詳しく理想のアカウント構成を知りたい方向けに、Googleが推奨しているアカウント構造であるhagakureで作るべき理由を解説します。この内容を踏まえた上で3章の作り方を説明しているので、知らなくても大きな問題にはなりませんが、原理原則を理解しておくと応用が利きますので、プロ級の運用をしたい人はぜひ理解しておきましょう。なおシステムの挙動はほぼ同じなので、Yahoo!広告、Microsoft広告でも考え方は同じです。

hagakureを簡潔に説明すると、「可能な限りシンプルにアカウント構造を設計すること」を指します。これを踏襲することで、データ集約によりPDCAのスピードが上がり、自動入札戦略が働きやすいアカウントを作ることができますので、CVが取りやすくなります。そのため、よほどこだわりがなければ取り入れるようにしましょう。

筆者の記憶では2016年までくらいは自動入札のシステムが今ほど発達していなかったので、運用者が細かく広告グループを分けて、入札価格をキーワード毎に手動で細かく調整して配信するのが主流でした。しかし突如AIの発達によりシステムが賢くなり、人間が1つずつ設定するよりも機械に任せたほうがCVが取れるユーザーに広告配信しやすくなったのです。

これを実現するためにはシステムが良し悪しを判断するデータが必要になるので、なるべくアカウントはシンプルにしてデータをまとめるようにしましょう。というGoogle推奨の考えがhagakureです。

広告のシステムを作っている媒体が推奨していることもあり、基本私はhagakureを元にアカウント構成を作っています。ただし部分一致の入札価格が高くなるとクエリがブレがちな商材なので、部分一致だけ広告グループを分けて入札価格を下げてうす流ししたいなど、商材や目的によっては外れた方が上手くいくケースもあります。

守破離の考えを意識し、基本はhagakureの型に則る。しかし更によい型を見つけた際はそれに応じるという対応が好ましいと私は考えていますので、ぜひ参考にしていただけると幸いです。詳細は別の記事で解説予定です。

5. 業種別リスティング広告のアカウント構成例

おまけコンテンツとしてよくご依頼を頂く業種別にリスティング広告のアカウント構成例を3つだけにはなりますが記載します。本来は目的や会社の特徴に合わせて作りますが、ぜひ参考にしてみてください。指名層は割愛します。

もし自社の商材だったらどうすればいいか気になるようでしたら、問い合わせいただければ可能な範囲でお答えします。お気軽にご相談ください。これまで私は100業種以上運用してきたので、多くの業種でCVの取れるアカウント構成をある程度理解しているつもりです。

5-1. 分譲マンション販売

ターゲット層説明検索語句例
顕在層分譲マンションの購入を検討している人分譲マンション エリア名、分譲マンション 購入、分譲マンション 価格など
潜在層分譲マンションに関心のある人分譲マンション、分譲マンション デメリット、分譲マンション 戸建てなど

一番CVRが高いキーワードは分譲マンション エリア名です。これまで10社以上運用してきましたがどの会社でも共通していたので間違いないと思っています。ですのでこれや購入、価格の掛け合わせして検索するユーザーを顕在。それ以外の情報収集段階のユーザーを潜在としています。エリア名キーワードのクリックを最大化するように運用するのがポイントです。

5-2. 不用品回収

ターゲット層説明検索語句例
顕在層不用品回収してほしい人不用品回収、不用品回収 おすすめ、不用品回収 エリア名、不用品回収 安いなど
潜在層家の片付けをしてほしい人汚部屋 片付け、ゴミ屋敷清掃、粗大ごみ回収など

不用品回収は5社以上経験しています。潜在層まで広げると割が合わない場合がほとんどだったので、基本顕在層までの配信がおすすめです。分譲マンション同様、エリア名掛け合わせがCVRが高い傾向でしたが、できるだけ費用を抑えたいユーザーが多いので安い、価格といったワードを中心に顕在キャンペーンを組み立てることを推奨します。また不用品回収に限らない話ですが、特にこの業種はキーワードによって客単価が大きく変動するので、代理店運用者は管理画面のCPAだけで費用対効果の良し悪しを判断しないようにしましょう。

5-3. パーソナルトレーニング

ターゲット層説明検索語句例
顕在層パーソナルトレーニングをしたい人パーソナルトレーニング エリア名、パーソナルトレーニング 安い、パーソナルトレーニング おすすめ、競合名など
潜在層ガッツリトレーニングしたい人高級ジム、筋トレ カロリー計算、バルクアップ 期トレなど

パーソナルトレーニングも経験則上、潜在層まで広げると費用対効果が合わない場合が多いです。パーソナルトレーニングの申込に前向きなユーザーを顕在層と設定して構成をしましょう。余談ですが店舗ビジネスはチラシなど別のプロモーションが効果的な場合もありますので、顕在層まで配信しきったらぜひ他の手段も検討することをおすすめします。

アカウント構成例は以上です。

6. リスティング広告のアカウント構成に関してよく聞かれる質問とその回答

最後にリスティング広告のアカウント構成に関して、教育中の部下やお客様からよく聞かれる質問とその回答を紹介します。これから構成を作る方はぜひ目を通して参考にしていただける幸いです。

Q
Yahoo!広告とGoogle広告同じ構成で問題ないでしょうか。
A

基本問題ありません。細かいことを言えば、Yahoo!広告はGoogleと比較して部分一致で反応するクエリの幅が広い傾向があるので、検索意図の異なるクエリばかりでクリックされてしまって荒れるようであれば、Googleより絞る場合があります。ただ基本一緒でOKです。

Q
キャンペーンや広告グループの名前はどうつけたらいいですか
A

キャンペーンに関してはユーザーの検討度別に顕在、潜在。広告グループはテーマ名をつけています。ただご自身が見て分かればなんでも大丈夫です。管理しやすくするために、A_キャンペーン名、B_キャンペーン名といったようにそれぞれナンバリングしておくとよいですね。昇順に並べた時に注力する順に並ぶとわかりやすいはずです。

Q
キャンペーンはどういう時に分けるべきですか
A

ユーザーの検討度が異なるキーワードを配信するか、エリアを分割する際に分けるべきです。キャンペーンが複数あるとそれだけ予算が分散されるので極力シンプルにすることを心がけましょう。

Q
広告グループはどういう時に分けるべきですか。
A

異なるテーマのキーワードを配信する際に基本は分けます。テーマというのは商品のカテゴリやサービスです。果物の通販であればりんご、ぶどう、メロンといったように種類の異なる果物のキーワードを配信する際は分割推奨です。こうしないとテーマに対応した広告文を作れないので、クリック率の向上が期待できないデメリットがあるからです。りんご 通販で検索した人には「りんごの通販なら〜」、ぶどう 通販で検索した人には「ぶどうの通販なら〜」という広告を見せるべきです。

Q
広告は広告グループ配下に何個作るべきですか
A

1つだけ作りましょう。最大3つまで作れますが複数になるとデータが分散され、最適な見出しと説明文を表示する機械学習スピードが遅くなるデメリットがあります。ただしターゲットユーザーが複数存在するため、訴求を分けるなどなにか意図がある場合は別です。例えば個人と法人の2つがターゲットだとすれば、それぞれで広告を作るイメージです。

Q
キーワードは何個設定すべきですか。
A

数は関係ないので気にすべきではありません。勘違いされがちなこととして、多く設定したが故にCPA悪化に繋がる場合も多いので注意をしてください。例えば予算が100万円で、都内の分譲マンションを販売するのが目的だったとします。この場合「分譲マンション エリア名」だけで配信したほうがCPA抑制の観点では良いこともあります。限られた予算をどこに集中させれば一番CVが増えるかを考えましょう。

さいごに. アカウント構成に問題があると運用でどうあがいても満足いく結果は出ません

リスティング広告のアカウント構成は戦略そのものですので、この段階で問題があると間違った箇所に予算を投下してしまうことになります。よって運用段階での調整でカバーしきれず、どうあがいても満足いく結果が出ないことも多いので、絶対にアカウント構成は適当に作らないようにしてください。

作り直しになると予算はもちろん、時間ももったいないです。このような失敗を含めて運用と呼ぶのかもしれませんが、私は戦略を蔑ろにしたが故の失敗はミスだと思っています。

これからアカウントを構成を作るという方はぜひ紹介した手順に従って進めて見てください。慣れてきたらご自身の型を見つけて、それを取り入れて自分色を出していくことをおすすめします。