リスティング広告は任せる代理店以上に運用者で大きく成果が変わります。そのため成果を徹底追求するためのベストは、大手代理店に依頼して腕の立つ運用者に対応してもらうことです。しかし大手は最低出稿金額が月額500万以上など高く、予算が少ない中小企業だとそもそも受け付けてもらえないのが実情だと思います。
そのため中小企業がリスティング広告の運用代行を依頼する場合、中小規模の代理店の実績豊富な運用者を指名するのがおすすめです。少額でも任せられ、運用ノウハウがあるので成果が見込めるからです。
また、大手代理店の注意点として、任せられても少額だと運用歴の浅い担当者が就く傾向があるため、満足できる成果が出ない可能性もあります。
内情を所属していた関係者から聞いたところ、月額予算が3,000万円以上だと運用経験豊富なマネージャー層が担当しますが、それ以下であれば経験の浅いジュニアと呼ばれる新人が担当になり、適当な運用をされてしまうことが多いようです。予算の大きさと代理店の利益は比例関係にありますので、残念ではありますが少額予算の案件にベテランがつかないのは仕組み上致し方ないと感じました。
事実私はこれまで100業種、リスティング広告のアカウントは1,000以上運用に携わってきて、業界では誰でも知っている大手代理店からの切り替えて運用したことが10回以上はありますが、予算が大きくないアカウントに関しては伸びしろが多い印象でした。
このような自身の経験も踏まえた上で、中小企業のリスティング広告代理店選びの最重要ポイントは、代理店の規模以上に、運用者の実績を見ることが重要だと断言します。
この記事では中小企業がリスティング広告で成果を出すための代理店選びの手順や気をつけることなど、これから代理店を選ぶ方にとって参考になるであろう情報を提供します。リスティング広告のことがいまいちよくわかっていない方でも理解しやすいよう、初歩から説明していきますのでぜひ参考にしてみてください。
こういった内容の記事は社員が書くと、関係各所に忖度した内容になって本当に伝えたいことが不明瞭になりがちですが、私は社長ですので一切気にせずズバズバと本音で書いていきます。弊社にとって不都合な内容も含めてぶっちゃけてご紹介しますので、自社に合った最高の代理店を選ぶための参考になれば幸いです。
私はこれまで3つのWeb広告代理店でリスティング広告の運用代行を8年以上してきているので、様々な代理店の内情を知っています。そのためある程度信用していただける情報だと思います。
Yahoo!広告の拡販実績が優れていると表彰されているYahoo!セールスパートナーの★4つ以上を目安にしています。大手でも少額予算もOKな代理店も一部含まれていますが、厳密に区切ることが難しいためあくまで目安ですのでご了承ください。
オンジンではこの記事を執筆した、10年近く業界歴のある代表がリスティング広告運用代行を行っています。相場価格で腕の立つ運用者に依頼できますのでお気軽にご相談ください。⇒会社サービス紹介資料を見る(無料)
- 1. リスティング広告代理店とは?任せる目的や行ってくれること
- 2. 中小企業が自社に合った最高のリスティング広告の代理店を決めるまでの流れ
- 3. リスティング広告の代理店を探す前に確認しておくこと
- 4. リスティング広告運用を代理店に依頼するとかかる3つの費用
- 5. リスティング広告代理店の4つの種類
- 6. 候補のリスティング広告代理店をリストアップする4つの方法
- 7. リスティング広告代理店を選ぶ際に見るべきチェックポイント
- 8. リスティング広告代理店の運用者を選定する際に見るべきポイント
- 9. リスティング広告代理店を選ぶ段階でよくされる質問とその回答
- さいごに. 中小企業は信頼できる運用者がいる代理店を選ぶことが最も重要
1. リスティング広告代理店とは?任せる目的や行ってくれること
リスティング広告代理店の選び方を説明する前に、はじめにリスティング代理店についての基礎知識を簡潔に説明します。任せる必要性や何をしてくれるのか理解しきれていない場合は、ここでおさらいしておきましょう。
リスティング広告代理店とは、リスティング広告を自社の代わりに配信してくれる会社や組織です。
リスティング広告を配信する場合、本来は自社でリスティング広告のアカウント(Google広告、Yahoo!広告)を作成して、キーワードや広告文の設定をし、配信と運用調整をする必要があります。しかし代理店に任せれば全て代行して行ってくれますので、知識やノウハウがなくてもリスティング広告を配信できるようになります。
しかし、代理店に任せれば費用がかかります。費用相場は配信した広告費の20%です。例えば1ヶ月100万円配信した場合は、20万円の手数料を代理店に支払う必要があります。20%以下の代理店もありますが、相場は20%です。
1-1. 代理店に任せる一番の目的は成果を出す確率を高めるため
リスティング広告は広告の中でも少し特殊なため、代理店に任せることが一般的です。なぜなら成果を出すためにはノウハウが必要なため、高い運用能力を持っている会社に任せたほうが費用対効果が高くなることが多いからです。
リスティング広告はWeb広告の中でも「運用型広告」と呼ばれる種類の広告で、「運用」という調整をしながら配信及び成果を伸ばしていく広告です。配信したら終わりではなく、配信してからが勝負の広告なのです。
新聞広告や雑誌広告、特定のWebメディアの決まった箇所に一定期間掲載する純広告であれば運用は必要なく、ただ掲載するだけで一定の認知効果が期待できます。しかしリスティング広告は問い合わせの取れやすいキーワードが検索された時に広告を表示する等の運用テクニックが必要です。
運用は少々職人気質な仕事ということもあり、実行する人によって精度が大きく異なってきます。よって運用の良し悪しで成果が変わります。
リスティング広告の配信は個人でもできます。ただこれはポジショントークではなく、極端な場合だと素人とプロの運用を比較すると費用対効果が何十倍も違ってくることがあります。(実際私は十回以上このような結果を出した経験があります)
そのため、せっかく一定の広告費をかけるのなら、上手に運用してくれるプロがいる広告代理店に頼んだほうが費用対効果は高いと判断して、お任せをすることが一般的になっています。
1-2. 代理店が行ってくれる主な4つの業務
リスティング広告代理店の業務は会社によって異なりますが、どこも最低限以下4つは行ってくれるはずです。
- 広告アカウントの作成
- キーワード・広告文等の配信設定
- 広告配信及び運用調整
- 配信結果の報告
この中で特に代理店に任せて恩恵が得られる業務は2と3です。
上述した通りですが、キーワードや広告文の構築や、配信した後の問い合わせの取れやすい語句でクリックされやすいようにする運用調整がリスティング広告で成果を出すためにはとても重要です。
これらをミスなくこなし、成功確率を高めたいのであればリスティング広告は代理店に任せることをおすすめします。知識がなくても調べればもちろん配信はできますし運用もできます。ただ時間がかかりますし、成功確率も下がりますので、早く結果を出したい場合代理店に任せるのが推奨です。
2. 中小企業が自社に合った最高のリスティング広告の代理店を決めるまでの流れ
次にリスティング広告代理店を決めるまでの流れのご紹介します。この記事では以下順序で気をつけるべきことを1つずつご紹介してきます。
文字量が多いですが、これまで3つのWeb広告代理店でリスティング広告の運用代行を8年以上してきた知見からまとめたものですので、ぜひ参考にしていただきこの通りに進めてみてください。
それでは1つずつ説明していきます。
3. リスティング広告の代理店を探す前に確認しておくこと
確認しておくべきこと | 説明 |
---|---|
配信目的 | ・ガッツリ広告費をかけて売上を上げる ・効果があるか少額からテストで配信 |
重視するポイント | ・運用能力、実績の豊富さ ・コミュニケーションのしやすさ ・運用代行手数料の安さ ・最低契約期間の短さ ・配信開始までのスピード ・任せる作業の量や対応スピード ・対応範囲の広さ |
広告配信で使える月額予算 | 目安でも良いのでいくらか投資できるか確認 |
配信するランディングページ | なければ制作する必要があるため、あるか確認 |
まずリスティング広告代理店選びに失敗しないために軸を確認しましょう。曖昧な場合は決めてください。軸が決まっていないとどのポイントを重視すればいいのか決まりませんので、必ず最初に明確にすることをおすすめします。
3-1. 配信目的
一番大事なのが配信目的を明確にすることです。リスティング広告でガッツリ売上を上げていくのか、効果があるかお試しで配信するのかでは選ぶ代理店が異なってくるため、どれくらいリスティング広告に力を入れていくか決めましょう。
代理店に支払う手数料の相場は広告費の20%ですが、当然安いところもあります。テストで配信するのが目的であれば、手数料の安さ重視で代理店を選んでも大きな問題はないですが、ガッツリ売上を上げていくのであれば高くても運用能力のある代理店を選ぶべきでしょう。例えるなら寿司を食べにいくとして、求める品質次第で高級寿司か回転寿司チェーンどちらにするかを決まるイメージです。
手数料金額と成果は必ずしも比例しませんが、安いと大量に案件を抱えないと代理店が儲からないため、丁寧に運用することが難しく、成果に繋がりづらいと私は判断しています。
3-2. 重視するポイント
リスティング広告代理店ごとにサービス内容や特徴が異なるため、具体的にどのようなポイントを重視すべきか明確にする必要があります。どの程度が基準になるか詳細は後述しますが、以下ポイントで重視することを3つ程度選んでおきましょう。
重視するポイント | 説明 |
---|---|
運用能力、実績の豊富さ | 代理店と運用する担当者の能力の高さや実績の豊富さ |
コミュニケーションのしやすさ | どんな方法や頻度でコミュニケーションが取れるのか |
運用代行手数料の安さ | 格安で運用代行してくれるのか |
最低契約期間の短さ | 1ヶ月など短期間からでも任せられるか |
配信開始までのスピード | 契約後希望の納期で配信できるか |
任せる作業の量や対応スピード | 作業が多いなら専業型を推奨 |
対応範囲の広さ | サイト制作やSNS広告など他の分野も任せたいのか |
全ての点で優れている代理店に任せられたらベストですが、それは基本無理です。普段の買い物と同じように何かを選べば何かが犠牲になります。とにかく成果を求めるのか、安さを求めるのか、信頼感を求めるのかなど、どのポイントを重視するか予め決めておくと自社に合った代理店選びができるはずです。
求める売上UPスピードやマーケティング担当者・事業責任者の性格、趣向は会社によって異なるのでこれらを踏まえて選んでみてください。
迷う場合は、運用能力、実績の豊富さと最低契約期間の短さは重視することをおすすめします。
運用能力は言わずもがななので説明を割愛しますが、リスティング広告は効果が出やすい広告ですが、絶対に黒字になるものではありません。特に中小企業だと無駄な予算を使っている余裕は少ないはずですので、結果次第ではすぐにやめられると安心です。6ヶ月以上など長く契約しないといけない代理店は避けることを推奨します。
3-3. 広告配信で使える月額予算
月間でどれくらいリスティング広告予算を確保できるか確認しましょう。最低出稿金額の兼ね合いで予算的に任せられない代理店も出てくるはずですので、それを見極めるのが目的です。
例えば大手だと月額500万円以上のバーが設けられていたりします。中堅の代理店だと月額50〜100万円が目安です。ただ少額予算に注力した代理店も中にはあるので、代理店の規模が大きいからといって必ずしも最低出稿金額が高いわけではありません。
3-4. 配信するランディングページの有無
リスティング広告で配信する予定のページがあるか確認しましょう。ないようであればページ制作も対応してくれる代理店に任せるべき、代理店とは別に制作会社を探す必要があるなど必要なタスクが洗い出せます。
リスティング広告とランディングページは基本セットになりますので、配信するのであれば作成する前提で進めましょう。必要な理由や格安で作る方法はLPがリスティング広告に必要な理由と格安で成果の出るものを作る手順でまとめていますので、ぜひ確認してみてください。
昨今はSTUDIOやWIXといったノーコードでページ制作できるツールがあるので、自社に知識やノウハウがなくても作りやすい環境ではあります。ただ作りが甘いとリスティング広告の費用対効果を大きく左右するコンバージョン率の悪化に繋がりますので、Webマーケティングの知識がない方が我流で作ることは正直おすすめできません。
私の経験上、知識のある方にそこそこのクオリティのランディングページを作成を依頼するのであれば、30万円程度は費用がかかりますが、しっかりリスティング広告で成果を出していきたいのであれば、プロに作成を任せましょう。
4. リスティング広告運用を代理店に依頼するとかかる3つの費用
かかる費用の種類 | 説明 |
---|---|
広告予算 | 媒体社であるGoogleやYahoo!に支払う費用。 広告がクリックされるたびに発生。自社運用でもかかる。 |
運用代行手数料 | 代理店が広告運用する手間賃。相場は月額予算の20%。 料金体系はパーセンテージ型とテーブル型が存在。 |
初期構築費用 | 初回のみ発生するキーワードや広告文などをアカウントに入稿するための費用。請求しない代理店もあるが3万〜10万程度は必要なことが多い。 |
次は代理店にリスティング広告運用を依頼した場合かかる費用を説明します。結論上記3つの費用がかかります。注意点として運用代行手数料は安いに越したことはありませんが、安い分運用や準備が疎かになっていると考えられる代理店は成果の観点から任せるのはおすすめできません。これらを見極めるポイントも後述しますので、ぜひご覧ください。
4-1. 広告予算
媒体社であるGoogleやYahoo!に支払う費用です。リスティング広告は広告がクリックされる度に費用がかかる仕組みのため、これは自社運用・代理店運用問わず絶対にかかります。
必要な予算は求める成果や業種によって大きく異なりますが、Yahoo!広告の公式情報によると20万円から30万円程度を予算としてリスティング広告を始めるケースが多いので、少額から配信する場合はこれを目安としてもよいでしょう。
リスティング広告では、20万円から30万円程度を予算としてはじめるケースが多くなっています。
Yahoo!広告 コラム リスティング広告の費用はどのくらい?相場や予算の決め方、手数料を解説
ただ代理店に依頼するのであれば、目的やほしい成果に合わせて必要な予算を計算してくれるはずなので任せたほうが楽で確実です。
おすすめしませんが、自分で計算したいという方はリスティング広告の費用相場と適正予算の計算方法のページで方法を紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。
4-2. 運用代行手数料
運用調整やレポーティングなどの工数に対して毎月支払う手数料です。主な料金体系は以下の2つです。
料金体系 | 特徴 | おすすめの会社 |
---|---|---|
パーセンテージ型 | 配信した予算に比例して手数料がかかる。 最も多く採用されている型。 | ・売上をガッツリ上げたい |
テーブル型 | 予算50万円までは5万円、50万から100万までは10万円といった形で区分で手数料が決まる型 | ・テストでリスティング広告をはじめてみたい ・ぼちぼち売上を増やしたい |
中には成果報酬や完全月額固定の体系を採用している代理店もありますがほとんどないので、今回は代表的は2つに絞って解説します。ちなみに私は両方の料金体系で運用したことがありますので、この経験も踏まえて説明をしていきます。
①パーセンテージ型
配信した予算に比例して手数料がかかる最も多く採用されている型です。相場は20%なので、月額予算が100万円であれば20万円がかかります。予算を上げれば手数料も必ず上がるので、割高と言われがちですが、成果を求める場合はパーセンテージ型を採用している代理店をおすすめしています。迷ったらこちらを選びましょう。
なぜなら運用を頑張って予算増額できれば代理店が儲かるので、必死で運用してくれやすい仕組みになっているからです。よって成果の伸びが期待できるでしょう。後述するテーブル型は予算が上がっても区分を超えなければ手数料は上がりませんので、ちょっとくらい増額しても旨味がないし…ということで運用に力が入らない恐れがあります。
いつでもお客様のことを必死で考えられる運用者に任せられればこの心配は不要ですが、人間なので旨味の少ないことには積極的になりづらいと私は考えています。この理由があり弊社はパーセンテージ型を採用しています。
注意点として、手数料を増やすために成果に繋がらない無駄な配信を提案する代理店も少なからず存在します。そのためパーセンテージ型の代理店を選ぶ際は必ずポジショントークではなく、本気で顧客の成果を第一に考えている信用できるところにしてください。
ちなみに10%など安い代理店もありますが、運用品質をウリにしている場合は20%が多い印象です。安い状態で代理店の売上を増やすのであれば、担当者ひとりあたりの案件保有数を増す必要があり、案件が増えれば1クライアントの運用に使える時間が減少します。よって、何かしら工夫をしないと丁寧に運用しづらくなるというロジックです。
②テーブル型
予算50万円までは5万円、50万から100万までは10万円といった形で区分で手数料が決まる型です。手数料が予算に比例して増えないので、パーセンテージ型より安くなるケースが多いですが、上記でお伝えしたデメリットがありますので、テストでリスティング広告をはじめてみたい方におすすめの料金体系です。(最低手数料金額にもよりますが)
また言葉を選ばずに言えば「リスティング広告での売上アップはぼちぼちでいい」という場合もおすすめです。当然リスティング広告以外にも売上を伸ばす方法はありますので、他に注力される場合はテーブル型を検討してみてください。
運用に消極的になりがちな型ですので、特にお客様に貢献する意識の低い担当者が就くといつまで経っても成果が伸びない恐れがあります。そのため依頼する際は必ず運用者と会話して、親身に対応してくれそう、SLA(サービスレベルの取り決め)の内容を確認しておきましょう。
運用する意識の低い担当者は存在しますので、特にテーブル型は熱意がある人が運用してくれるかどうかを見るのが失敗を回避するポイントだと思っています。格安で任せやすい料金体系ですが、この点は注意をしてください。
テーブル型を採用していても、成果にコミットして運用してくれる会社や運用者はもちろん存在します。ただ構造上、前のめりで運用しにくい環境であるということをお伝えしたいです。
4-3. 初期構築費用
リスティング広告のアカウント構築、運用の戦略設計など配信準備にかかる工数に対して初回のみ支払う手数料です。ゼロ円の会社もありますが、運用品質をウリにしているのであれば設けている会社が多い印象です。というのもしっかり調査分析を行い戦略を立てると、それなりに工数がかかるからです。
高い会社で10万程度。安いと3万円くらいです。高ければ必ずしも丁寧とは断言できませんがある程度比例はするはずです。10万円くらいであれば全然ぼったくりではないので目安にしてみてください。
私が声を大にしてお伝えしたいのは、戦略がない運用はあれこれやろうとして予算を分散させてしまい、リスティング広告の費用対効果を下げてしまう恐れがあるということです。よって「戦略をおろそかにする=予算が無駄になるリスクのある運用をする」と同義だと私は考えています。それほどリスティング広告の戦略の重要です。
初期費用が安い会社が戦略をおろそかにしているとは決して言いません。お伝えしたいのは、本当に効果の出る配信をするのであれば、綿密な戦略設計は必ずセットになるはずだということです。ちなみに弊社は初期費用はなしにしています。念入りに準備をするため元は10万円頂戴していましたが、長期で継続いただけることが多いため無料にすることにしました。
代理店に依頼するとかかる費用の説明は以上です。
5. リスティング広告代理店の4つの種類
代理店の種類 | メリット | デメリット | おすすめの会社 |
---|---|---|---|
総合広告代理店 | ・Web以外の広告も企画から制作まで任せられる | ・リスティング広告のノウハウが少ないことが多い ・運用をWeb広告専門代理店に外注していることがある | 紙媒体などリスティング広告以外の広告も依頼したい会社 |
Web広告専門代理店 | ・リスティング広告の知見が豊富 ・SNS広告など他のWeb広告の支援をしてもらえる | ・ランディングページやバナーの制作は他の会社に任せる必要がある | リスティング広告やWeb広告で抜群の成果を出したい会社 |
Webマーケティング支援会社 | ・リスティング広告の知見が豊富なことが多い ・SNS広告やSEOなど他のWeb広告やWebマーケティングを支援してもらえる | ・リスティング広告のノウハウが物足りない場合がある ・ランディングページやバナーの制作は対応していないことが多い | リスティング広告以外のWebマーケティング施策でも成果を出したい会社 |
Web制作会社 | ・ランディングページやバナーなど配信に必要なものの制作も任せられる ・SEOなど広告以外のWebマーケティングまで任せられる | ・リスティング広告のノウハウが少ないことが多い ・運用をWeb広告専門代理店に外注していることがある | ページをこれから制作するかつ、手間をかけずにリスティング広告を配信したい会社 |
フリーランス | ・ノウハウのある人に格安で任せやすい ・土日でも対応してもらいやすい | ・リスティング広告のノウハウのない人も少なくない ・納期に遅延するなど信用できない対応をされる可能性が高い | 格安でリスティング広告を配信したい会社 |
次はリスティング広告代理店の種類について説明します。代理店と言っても取り扱いサービスや規模によって特色がありますので、それぞれどんな違いがあるか見ていきながら、どの種類に任せるのがよいか確認してみましょう。
結論、リスティング広告の成果を求めるのであればWeb広告専門代理店かWebマーケティング支援会社を選ぶのがおすすめです。腕の立つフリーランスが見つかれば格安で任せられる可能性があるので、フリーランスもありですが、当たり外れが大きいため注意が必要です。
5-1. 総合広告代理店
総合広告代理店は、媒体のジャンル問わずさまざまな広告関連のサービスを提供する広告代理店です。Web広告以外も含めて企画から実施まで全てを任せられるので、リスティング広告以外にも最適な広告を配信していきたいのであればおすすめです。
様々な広告の知見がある反面、リスティング広告のノウハウは少ないことが多い印象です。対応はしているが実際運用するのは下請けのWeb広告専門代理店。ということも珍しくありません。これに該当する場合、担当者とのコミュニケーションが伝言ゲームになるので時間がかかりますし、下請けに支払う手数料をお客様が負担している形になるので、費用対効果的にも良いとは言えないです。
そのためリスティング広告で確実に成果を出していきたいという方は、ノウハウが豊富なWeb広告専門代理店かWebマーケティング支援会社を選ぶことを推奨します。
5-2. Web広告専門代理店
リスティング広告やSNS広告などのWeb広告を専門で扱っている代理店です。Web広告の知見は豊富ですので、リスティング広告を任せるなら一番おすすめです。リスティング広告の成果が伸び、他のWeb広告に手を広げる場合もスムーズです。運用も代理店の社員が対応しているので、質問や相談にもすぐ答えてくれるはずです。
ノウハウが豊富ですが、ランディングページやバナーの制作を受け付けていない場合も多いので、その場合はWeb制作会社に制作のみ依頼してください。たいてい信頼できるパートナーを抱えているはずなので、依頼事に相談してみるとよいでしょう。
リスティング広告で確実に成果を出したいならぜひWeb広告専門代理店に相談してみてください。
5-3. Webマーケティング支援会社
Web広告以外のマーケティング支援も行っている会社です。Webマーケティングにはリスティング広告のような広告を使わず行う方法(SEO、SNS、リードナーチャリングなど)もありますが、これらの運用支援もしてくれます。
Web広告専門代理店並みにリスティング広告の知見が豊富であればおすすめできます。領域が若干広い分劣っている会社もありますので、実績やノウハウの確認を怠らないようにしましょう。また、ランディングページやバナーの制作は対応していないことが多いため、Web制作会社への制作依頼が必要になるはずです。
ちなみに弊社はここに属しています。リスティング広告の知見はサラリーマン時代に専門代理店で長年勤務していたので豊富です。ぜひご相談ください。リスティング広告の集客が上手くいったら、広告に頼らず集客できるコンテンツマーケティングの仕組みを構築していくなど、Web広告以外でも事業を成長させるサポートを行っています。
5-4. Web制作会社
Webサイト制作をメイン事業としている会社です。Web広告もサービス提供していることが多いため、リスティング広告も任せられます。サイト制作と関連のあるSEO対策もサポートしている会社が多いです。
リスティング広告で必要なランディングページがない場合は制作も含めて依頼できるので、手間がかからずおすすめではあります。しかし、メイン事業ではないため片手間での運用になっていることや、実際運用するのは下請けのWeb広告専門代理店であるためノウハウが少ないことも多いです。そのため広告運用専属のメンバーがいるかどうか必ず確認するようにしましょう。いなければ細かく運用してもらうことが難しい可能性が高いです。
リスティング広告とWeb制作はセットになるので、両方をサポートしてくれるのはとても助かりますが、肝心の広告運用が適当だと成果は期待できませんので、注意をしてください。
5-5. フリーランス
ここではリスティング広告運用ができるフリーランスとします。組織で動いておらず固定費が少ないため、格安で任せやすいのが特徴です。そのため実績やノウハウが豊富なフリーランスを見つけられたらおすすめできます。土日も関係なく働いている人も少なくないので、一般的に休みの日でも稼働してくれるケースも多いです。
注意点はノウハウが少ない人や信用できない人も紛れているということです。リスティング広告の運用経験はおろか、平気で納期に遅延する学生の延長のようなゆるい形で動いている方を今まで何人も見てきました。そのため実績やノウハウがあるのか、失礼のない対応ができる人なのかを依頼前にしっかり見るようにしてください。特にリスティング広告は形のないものですので、信用できないと感じた人には絶対任せないほうがいいです。
ノウハウのあるフリーランスを見つけられれば、費用も抑えやすくおすすめなので、気になる方は下記記事を合わせてご覧ください。当たり外れが大きいので、不安な方はWeb広告専門代理店かWebマーケティング支援会社に任せるとよいでしょう。
【代理店経験者が語る】リスティング広告運用を依頼すべきフリーランスの特徴と探し方
リスティング広告代理店の種類の説明は以上です。
6. 候補のリスティング広告代理店をリストアップする4つの方法
方法 | 詳細 | おすすめのシチュエーション |
---|---|---|
信頼できる知人に聞く | 本当に口コミの良い代理店を見つけられる | どんな状況でもおすすめ |
Yahoo!広告のセールスパートナーから選ぶ | 取り扱い広告費が多い代理店が探せる | 実績を重視する場合 |
インターネット検索・SNSで探す | 集客できている代理店が見つけられる | ノウハウを重視する場合 |
次は依頼するリスティング広告代理店の候補をリストアップしていきましょう。代理店はたくさんありますので、まず自社のニーズに合いそうな会社を洗い出し、その中のベストを選ぶと効率がよく失敗が少ないはずです。
1つずつ方法を説明していきます。
6-1. 信頼できる知人に聞く
一番オススメです。信頼できる知り合いが任せて成果が出ていて代理店があれば有力候補として加えましょう。リアルの口コミが良いのは最も信頼できるからです。ネットの口コミはやろうと思えば操作可能なので100%は信用できないと思っています。料理屋などなんでも当てはまりますよね。
実際腕の立つリスティング広告運用をしている知り合いのフリーランスが何人かいますが、紹介だけで仕事を獲得している方もいらっしゃいます。本当に結果が出せる人は強引な宣伝をせずとも、自然と口コミが広がっていくといえるでしょう。
失敗の少ない探し方だと私は思っているので、はじめに着手することをおすすめします。信頼できる人に聞くのがポイントです。
6-2. Yahoo!広告のセールスパートナーから選ぶ
Yahoo!広告の配信金額や運用代行クライアント数が一定以上の代理店だけが認定される、Yahoo!広告のセールスパートナーから選ぶ方法です。この方法で選べば実績のある代理店を抽出できます。星の数が多いほど配信実績がありますので、数が多いところを選べば失敗は少ないでしょう。
ただし上位はサイバーエージェントさんなど大手代理店が中心となっています。中小企業だとお伝えした通り、大手は最低出稿金額が高いためお断りされてしまうことが多いはずなので注意しましょう。
その他注意点としては、取り扱い広告費とノウハウは完全にイコールではないことです。広告費を使えば認定されるものなので、数は多くないはずですがノウハウが伴っていない代理店も存在します。ただ星2つ以上など拡販実績が高く評価されている代理店であれば少ないはずです。成果が悪ければ解約になってしまうので取り扱い高が上がらないと考えられるからです。
認定されていない代理店はノウハウがないというわけではありませんが、実績を計る参考には間違いなくなりますので、ぜひ目を通してみてください。
6-3. インターネット検索、SNSで探す
「リスティング広告 代理店」「リスティング広告 運用代行」といったキーワードでGoogleやTwitter、YouTubeなどのSNS等で検索して探す方法です。この方法は自社で集客する力のある代理店を探せます。実際に自社でも結果を出しているのは安心できますよね。ノウハウを重視したい場合はこちらの方法で探すのがおすすめです。
特にリスティング広告と親和性のあるSEOで集客できているのであれば、広告運用でも大切なキーワードやユーザーに対して理解が深いと判断できるため、有力候補とみなせます。他の手段でも、探している皆さんの認知が取れているという点は、選ぶ際の判断材料としてよいでしょう。
ただし、失敗を防ぐためには後述する実績や発信している情報、サービス内容を見て、自社と合っている代理店に依頼することが重要です。よく目にするという理由だけでは選ばないようにしてください。
7. リスティング広告代理店を選ぶ際に見るべきチェックポイント
候補のリスティング広告代理店を選ぶ際は次のチェックポイントを見て、自社の希望に合うか確認をしましょう。ここで要望に合わない代理店を弾くことが失敗を防ぐために重要です。全て確認するのがベストですが、重要度★2つ以上の箇所と「1-2. 重視するポイント」で決めた自社が譲れないポイントは必ず確認するようにしてください。
ホームページに記載がない部分もあるかと思いますが、気になる代理店であれば問い合わせて確認しましょう。広告運用者の見るべきポイントは6章で説明します。成果を左右するのは冒頭でもお伝えした通り、運用者の比重が大きいですので、必ずこちらも見てください。
チェックポイント | 重要度 | 見極めポイント |
---|---|---|
最低出稿金額 | ★★★★ | 配信予定の予算を受け付けてくれるか |
運用代行手数料 | ★★★★ | 予算の20%以下を推奨 ※月額予算が50万を下回るような少額を除く |
最低契約期間 | ★★★ | 中小企業であれば6ヶ月以下を推奨 |
運用担当者1人あたりの保有案件数 | ★★★ | 10件以下を推奨 |
配信前の準備内容 | ★★ | 競合調査等行い、戦略を練ってから配信しているか確認 |
広告アカウントを公開しているか | ★★ | 公開しているところを推奨 |
Yahoo!広告、Google広告のパートナーであるか | ★★ | 実績のあることが明らかなパートナーを推奨 |
運用体制 | ★ | 分業や専業か。成果を求めるなら専業を推奨 |
コミュニケーションの方法 | ★ | 運用者と電話可能だと細かいことも相談しやすいのでおすすめ |
報告(定例会とレポート)の頻度 | ★ | 定例会のある代理店を推奨 |
SLA(サービス品質保証) | ★ | 要望が叶うサービスを提供してくれる代理店を選ぶ |
広告費の売り掛けは可能か | ★ | 特にキャッシュに余裕がない場合は可能な代理店を推奨 |
それでは1つずつ解説していきます。
7-1. 最低出稿金額
いくらの予算から運用代行を受け付けているか確認しましょう。記載金額以下のご予算の場合、残念ながら該当の代理店には任せられません。
大手であれば月額500万円、中堅であれば50万円くらいが相場だと思います。予算が少ないと代理店の取り分である手数料が少なくなるので、規模が大きい代理店ほど最低出稿金額を設けています。ただ規模が大きくても少額予算帯のクライアントがメインターゲットである場合は、数万円でも受け付けてくれる代理店もあります。
注意点として最低出稿金額ギリギリの代理店に任せると、雑な対応をされてしまう可能性が高くなると私は考えています。そのため上回っているから任せよう!と簡単に判断しないようにしましょう。具体例を交えて少し説明します。
- 最低出稿金額が100万円のA代理店
- 最低出稿金額が50万円のB代理店
上記2つの代理店があったとします。この状況で100万円の予算で任せる場合、B代理店に任せたほうが手厚く対応してくれると思います。理由の方がB代理店によっては予算の高めな優良顧客だからです。どのビジネスでもそうですが、たくさんお金を払ってくれる顧客は自然と大切にするはずです。(仏様のような本当に煩悩がない社員で構成されている代理店があれば別ですが、ビジネスですしまずないと思います)
実際は代理店ごとにサービス内容や実績、ノウハウが異なるので、一概には比べられませんが、最低出稿金額ギリギリだと、人間の心理的には蔑ろにされる可能性が高くなります。これも考慮して選びましょう。
7-2. 運用代行手数料
料金体系 | 特徴 | おすすめの会社 |
---|---|---|
パーセンテージ型 | 配信した予算に比例して手数料がかかる。 最も多く採用されている型。 | ・売上をガッツリ上げたい |
テーブル型 | 予算50万円までは5万円、50万から100万までは10万円といった形で区分で手数料が決まる型 | ・テストでリスティング広告をはじめてみたい ・ぼちぼち売上を増やしたい |
相場はパーセンテージ型の予算の20%です。月額予算が50万を下回るような少額を除いて、これ以上かかる場合は高いので、よほどの実績や信頼がなければ任せないほうがよいです。前述した通り、リスティング広告で売上をガッツリ上げていきたいのであればパーセンテージ型を採用している代理店がおすすめです。2章で説明済みのため、ここではこの程度にしておきます。
7-3. 最低契約期間
短いほど良心的です。中小企業であれば早く撤退しやすい6ヶ月以下の代理店をおすすめします。リスティング広告はWeb広告で最も費用対効果が高いと言われますが、配信すれば確実に黒字になるとは限りません。特に中小企業は効果が出ないと判断したらすぐにやめる必要もあるはずです。
しかし最低契約期間が長いと、赤字なのに配信を続けないといけないリスクがありますので短い代理店を推奨します。1ヶ月からの代理店も中には存在しますので、特に心配な方はこういった会社を選びましょう。
注意点として、リスティング広告は運用型広告と言われており、改善しながら成果を高めていく種類の広告です。そのため成果が芳しくなくても3ヶ月〜6ヶ月は改善期間とみなして配信を続けることを弊社はおすすめしています。ただ改善の兆しが全く見えない、業種的に向いていない場合もありますので、その場合はすぐ停止することも視野に入れるべきです。
7-3. 運用担当者1人あたりの保有案件数
成果を強く求める場合は10件以下の代理店を推奨します。多いほど担当者が1クライアントあたりにかけられる運用時間が少なくなるので、成果が伸びづらい恐れが高まります。8年以上広告運用してきた私であれば、10件程度であればヒイヒイ言いながらですが運用品質を落とさず全ての案件に対応できる自負がありますので、10件以下を推奨としています。5,6件であれば余裕があります。
注意点として、システムを入れる、分業制にするなどして保有数が多くても運用時間を作る工夫をしている代理店もあるため、10件以上保有していたら絶対にNGというわけではありません。
ただ少ないに越したことはありませんので、成果を強く求めるのであれば10件未満の代理店を選びましょう。
7-4. 配信前の準備内容
リスティング広告を配信する前にどういった準備を行うか確認しましょう。どの代理店の配信開始までの流れ等のコンテンツで説明をしているはずです。弊社であれば仕事の進め方ページにまとまっています。
これまで100業種以上運用していきた私の経験では、準備で成果の8割が決まると考えています。リスティング広告に限らずマーケティングで成果を出すためには、施策を進める前に「誰に」「何を」「どのような価値を届けるのか」をズレなく定める必要があります。準備不足だと、上記に連動するキーワードや広告文、LPにもズレが生じ、費用対効果が下がってしまう恐れがあります。
「3日で配信します!」など配信スピードの早さを謳っている場合は注意をしてください。しっかり準備されず的外れの配信をされてしまう可能性があります。そのため迷うようでしたら、最低でも顧客、競合、自社の3要素を分析する王道の3C分析を取り入れている会社を選ぶようにしましょう。
ちなみに私の感覚ですが、かなり雑に準備するとしても1週間はほしいです。予算が50万円以下の少額で配信すべき対象が明らか等であれば別ですが、そうでなければ2週間は頂きたいと思っています。
また、綿密に準備を行う代理店であれば手間賃として初期構築費がかかる場合もありますが、内容が伴っていれば気にせず候補に入れてください。準備不足の代理店と最終的な成果を比較すれば、前者の方が初期構築費用を含めても費用対効果は高くなる可能性は高いです。それほどリスティング広告にとって準備で考える戦略は重要です。
リスティング広告の戦略の立て方と実行する上で重要なことで重要性を説明していますのでぜひご覧ください。
7-5. 広告アカウントを公開しているか
クライアントに運用中の広告アカウントを公開しているか確認しましょう。非公開であればおすすめはできないです。ノウハウ流出を防ぐなど目的があるはずですが、運用内容を見せてくれないのは信用にかけますよね。もしかしたら運用していないのを隠すためではないか?と勘ぐってしまいます。
運用している立場として、管理画面だけ見られて盗まれるものはそもそもノウハウなのか?とも思いますし、価値があるのかなぁと感じます。よって私は、非公開することによる心象の低下の方がデメリットになると思っています。
理由は様々だと思いますが、やっていることを公開してくれる代理店のほうが信用できるはずです。信用を重視される場合は広告アカウントを公開している代理店を選びましょう。
7-6. Yahoo!広告、Google広告のパートナーであるか
上述したYahoo!広告のセールスパートナー、Google広告のパートナーか確認しましょう。パートナーになるには一定の運用実績が必要になりますので、代理店選びの参考になります。代理店のホームページの目立つところに上のマークがあればパートナーです。
際立った実績のある代理店を探すという観点で見ると、Yahoo!広告のセールスパートナーは星2つ以上か。Google広告パートナーはPremier Partnerかどうかで見るとよいでしょう。Yahoo!広告は星が多いほど取り扱い高が多いです。Google広告のPremier Partnerは代理店の上位 3%しか認定されません。
ただパートナーだからという理由だけで選ぶのはやめましょう。なぜなら以下のような条件でパートナーは決まり、極端なことを言えば配信額が大きいだけという可能性もゼロではないからです。
- 広告費を媒体が決めた額以上に使う
- 資格を取得する(3日ほどあれば経験のない方でも勉強すれば取れるレベル)
- アカウントを媒体が決めた推奨設定にする
ただ成果を出さないと配信を続けられないはずなので、”代理店には”運用ノウハウが蓄積されていることが多いはずです。しかし失敗のリスクを下げるためには運用担当者を見ることが必要不可欠です。広告運用は属人性の高い仕事なので、代理店だけで判断しないようにしましょう。
7-7. 運用体制
運用体制の種類 | 特徴 | おすすめシチュエーション |
---|---|---|
専業型 | 1人の担当者が全て担当。ビジネスを深く理解した運用がしやすい。 | 成果を重視する場合 ※運用と顧客折衝ができる人に依頼が必要 |
分業型 | 役割に応じて担当が分かれている。作業スピードが早いので効率的に配信できる。 | 運用の正確性と効率を重視する場合 |
リスティング広告の運用体制は分業や専業の2パターンがあります。私の見解としては成果を求めるなら専業型を推奨しますが、運用も顧客折衝もできるスキルの豊富な担当者を選ぶことが重要です。見つからなければ失敗リスクが高いので分業型の代理店にしましょう。
次からそれぞれの特徴を詳しく説明します。分業を否定しているわけではありませんのでご注意ください。
①専業型
1人の担当者がクライアントとのコミュニケーションから運用まで全て担当する型です。代行依頼をするクライアント側のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
クライアントのビジネスやリスティング広告の仕様を深く理解した運用ができるので成果が出やすい | 1人で対応する分作業のスピードや正確性は基本落ちる |
1人の担当者とだけやりとりするのでコミュニケーションが楽 | 運用と顧客折衝ができる人でないと円滑に進まない |
一番のメリットはコミュニケーションも運用も1人で対応するので、クライアントのビジネスやリスティング広告の仕様を深く理解した運用をしてもらいやすいです。よって成果に繋がる運用を求めるのであれば、専任型が適していると判断しています。説明不足だと思うので、分業型だと発生する可能性のある悪い例を交えて詳しく説明します。
例えばクライアントからキーワード追加依頼があったとします。しかしそのキーワードは追加すると成果悪化に繋がる可能性が高いものです。運用担当者であればわかることですが、運用経験のない営業担当者は判断できず追加するよう指示して、運用者が流れ作業のように対応した結果、案の定悪化しました。
分業型だと上記のように指示ベースで動くことが多いので、運用が作業的になりやすいです。よってピンポイントでない施策を実行してしまう恐れがあります。専業型であればクライアントから依頼があったタイミングで、実行する担当者が直接ヒアリングや助言をして軌道修正が可能です。
ただし1人で対応する分、作業のスピードや正確性は基本落ちますし、運用と顧客折衝ができる能力が必要です。どちらもできないと仕事が成り立ちませんので人は選びます。成果を強く求めており、両方のスキルが高い担当者を見つけられた際は積極的に検討することをおすすめします。ちなみに弊社は専業型です。
②分業型
営業、運用と役割ごとに担当者を分けて対応する型です。代理店によっては運用の中でも入稿、レポートと更に分かれている場合もあります。代行依頼をするクライアント側のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
依頼の対応スピードが早くミスが少ない | 成果を出す上でベストではない運用をされてしまう恐れがある |
それぞれの役割が得意な担当者に任せられるのでパフォーマンスが安定しやすい | 運用者からの意見が聞きづらい |
担当者は役割だけに専念することができ、その能力に長けた人材が配置されるはずであるため、依頼の対応スピードの早さ、正確性は安定します。よってキーワードや広告文など設定を指示ベースで頻繁に変更するような配信を求めるのであれば、間違いなく分業型が適しているでしょう。
ただし一番のデメリットとして、専業型の例で述べた通り、流れ作業的に依頼を対応してしまう恐れがあるため、成果を出す上でベストではない運用をされてしまう恐れがあります。分業型は決まったことを早く確実にこなすことは向いていますが、軌道修正がしづらい特徴があります。
リスティング広告は運用型広告と言われていることもあり、調整しながら配信するものですので、分業が足かせになってしまうことは対応していて多いだろうなと感じています。
生産性向上、採用のしやすさ、担当者の仕事の習熟度を高めやすさなど、様々な点で会社経営的には分業型が適しており、こちらが代理店の主流です。ただし昨今は従業員のやりがいと成果向上の観点から専業型の代理店が増えている印象です。
指示した運用をきちっとやってほしいという目的であれば絶対に分業型をおすすめしますが、運用のことはさっぱりだから全て任せたい場合は専業型を推奨します。ただし運用も顧客折衝もできる能力の高い担当者を見つける必要があるため注意しましょう。
7-8. コミュニケーションの方法
電話、ビデオ通話、メール、チャットなどどのような方法でコミュニケーションが取れるか確認しましょう。電話やビデオ通話もOKの代理店がおすすめです。メールかチャットはどこも受け付けているはずですが、電話とビデオ通話は工数の兼ね合いからNGにしている代理店も一定数あります。
基本のコミュニケーションは履歴が残り、いつでも見返せるメールかチャットが推奨ではあります。ただ実際に顧客対応していて、文章で伝えづらいことはビデオ通話や電話など口頭でお伝えいただいたほうが早いこともありますし、お客様が文章化するのが面倒なこともあるはずです。そのため円滑なコミュニケーションがしたいのであれば、電話可の代理店をおすすめします。
また早くレスがほしい場合は、基本何時間以内で返信してくれるか確認しておきましょう。SLAにまとまっていることが多いはずですが、記載がない場合は個別で確認すべきです。
7-9. 報告(定例会とレポート)の頻度
成果や配信状況の報告をするための定例会とレポート報告の頻度を確認しましょう。おすすめは定例会を月1以上で開催してくれる代理店です。週1を希望される場合もありますが、本音を話すと予算が月2,000万以上など得られるデータ量が多くないと、不確実性の高い報告になってしまうことも少なくないため、個人的にはほとんどの場合多くても隔週で問題ないと感じます。
定例会がなくレポートだけで報告が完結する代理店も多いですが、リスティング広告の数値を見て、どこが悪くて何を改善する必要があるかわかるレベルの知識がないと、状況を理解するのは困難だと思います。状況をわかりやすく説明してほしいのであれば定例会は必ず必要だと私は思います。
レポートは様々な形式がありますが、基本月1でエクセルで送られてくるか毎日最新データで更新されるかのどちらかです。こまめに数値を確認したいのであれば、後者の形式のレポートを採用している代理店をおすすめします。稀にレポートの報告も定例会もない代理店がありますが、提出物がないということですので、よっぽど信用できなければ非推奨です。
7-10. SLA(サービス品質保証)
SLA(サービス品質保証)とは、簡単に言えばサービス品質の約束です。サービスを提供する事業者がサービスの契約者に対し、サービス内容を保証するための契約です。
つまり、リスティング広告運用代行を依頼したらどの水準や範囲まで対応してくれるを明文化したものです。ない代理店もありますが、トラブル防止の観点から規模の大きい代理店はきちっと決められていることが多いです。
内容の例としては、リスティング広告の運用代行は、管理画面の操作とランディングページの改善アドバイスを指す。配信開始は申込後から2週間以内に対応。入稿依頼は頂いた日から2営業日以内で対応。メールの返事は1営業日以内で対応。といったような形です。
特に運用という言葉は代理店によって定義が異なるので、契約時に依頼したい内容がサービスに含まれているかしっかり確認をしましょう。確認に抜けがあると例えば、ランディングページの改善提案までしてほしいから伝えたところ、実はサービスに含まれていなかったので断られた。なんてことが起こります。
SLAで決めていても、融通を利かせて範囲外のことまで対応してくれる優しい担当者もいるでしょう。しかし、ルールが厳しい代理店だと上司にバレると断られてしまうケースもありますので、要望が満たされるSLAかどうかは確認しておきましょう。
7-12. 広告費の売り掛けは可能か
手元のキャッシュに余裕がある場合は不可の代理店でも問題ありませんが、そうではない場合は可能な代理店がおすすめです。支払いを先送りにできればキャッシュフローの見通しが立てやすくなります。しかし小規模の代理店やフリーランスなど立て替えできるキャッシュがない場合や、起業した直後など信用に欠ける時は断られることがあるので注意をしましょう。
不可の場合は広告費を配信前に前払いするか、クレジットカード払いになります。
前払いについては、数十万であれば問題はないでしょうが、数千、数百万の広告費を配信前に一括で支払うのは厳しい場合も多いはずです。自社のキャッシュフローと配信予算を照らし合わせて売り掛け可、不可どちらの代理店に任せるか決めましょう。売り掛けしてくれて依頼側が損することは1つもありません。
言わずもがなですが、キャッシュがない状態で広告配信するのはリスクが高いので、よほどの勝算がない限りはやめておきましょう。
リスティング広告代理店を選ぶ際に見るべきチェックポイントは以上です。
8. リスティング広告代理店の運用者を選定する際に見るべきポイント
任せる代理店の候補を絞込んだ次は、以下チェックポイントを満たしている運用者を選定しましょう。くどいですがリスティング広告は属人性の高い仕事なので、運用者次第で成果が大きく左右されます。代理店の実績やノウハウも大切ですが、最後は人で決めるのが失敗を防ぐ上で一番重要だと私は思っています。
チェックポイント | 重要度 | 見極めポイント |
---|---|---|
同業種での運用実績 | ★★★★ | 実績があり成果を出した経験があり、気をつけることが話せるか |
市場構造の興味関心の高さ | ★★★★ | 配信前にユーザーニーズ、競合他社、自社の強みなど、業界の市場構造を興味津々に聞いてくるか |
経験運用社数 | ★★★ | 少なくとも20社以上を推奨 |
運用歴の長さ | ★★★ | 3年以上を経験上推奨 |
わかりやすく説明ができるか | ★★ | 担当者が執筆した記事を見て、わかりやすいと感じるか。会話して意思疎通がスムーズか。 |
顧客対応の丁寧さ | ★★ | 相談した際に失礼な対応をしないか |
運用してきた額の大きさ | ★ | 単純な額の大きさとノウハウは関連がないので参考にならない |
リスティング広告の専門資格 | ★ | 1週間もあれば取れるものなので参考にならない |
では1つずつ説明していきます。
8-1. 同業種での運用実績
自社と同じ業種の運用をしたことがあり、一定の成果を出したことがあるか確認しましょう。業種によって成果を出すためのポイント(キーワードや広告文など)は違うため、経験があるのであれば成果を出してくれる確実性もスピードも高いと言えるでしょう。
私は100業種以上経験がありますが、例えばマンションや一軒家などの不動産販売であれば「地域名×物件名」のキーワードのコンバージョン率が著しく高いので、これらを完全一致、フレーズ一致主軸にアカウントを構成する。部分一致は競合名に拡張してしまい、逆に低くなる傾向があるので当初を追加を避ける。
不用品回収であれば、まずコンバージョン率が高い不用品回収キーワードを主軸に配信。粗大ごみキーワードも獲得にはつながるが、市で無料で回収してくれるサービスを求めているユーザーも検索するため、CPAは高くなる傾向があるので当初は避ける。
など具体的なノウハウがあります。
成果を出す原理原則は業種が違っても変わらないので、腕の立つ運用者であれば配信を続けて検証に十分なデータが貯まれば成果は改善されていくはずです。ただ経験がない分検証する時間や広告費がかかりますので、スピードは遅くなります。
よって早く効率的に成果を出したいのであれば自社と同じ業種の運用経験がある運用者に任せるべきです。尋ねる際は成果を出したことがあるかないかだけでなく、上記のように具体的に運用で気をつけることもセットで聞きましょう。具体的に話してくれるようであれば信用できるはずです。
8-2. 市場構造の興味関心の高さ
配信前にユーザーのニーズや悩み、競合他社の特徴、自社の強みなど、業界の市場構造を興味津々に聞いてくるか確認をしましょう。リスティング広告は運用テクニック以上に、ユーザーの価値観や悩みなどを理解し、どのような価値を届けるべきか考えられる力が必要だからです。キーワードや広告文はこれらを具現化したものですので、元となる考えにズレがあると成果は出ません。
よって正確性を高めるためにこれら調査は欠かせないのです。市場構造の理解を深める意識が高いのであれば、依頼者にこれらを必ず聞くはずです。知見の深い方に尋ねるのが確実だからですね。そのため積極的にヒアリングしてくれるようであれば任せる候補とみなしてよいでしょう。質問が少ないようであれば、作業的な運用をする担当者である可能性が高いのでおすすめできません。
また、リスティング広告の改善にはランディングページの改善も不可欠です。改善するためにはユーザーの悩みや価値観を深く理解する必要があるため、こういった観点からも市場構造の理解を深める意識が低い運用者に任せるのは非推奨です。
8-3. 経験運用社数
これまで運用してきた社数を確認しましょう。私の感覚ですが、少なくとも20以上はあれば様々なお客様や状況に対応してきたとみなせると思っています。
多いほど経験豊富だとみなせますが、能力が高くない担当者も中にはいますので、改善のためにどのような運用をしていたのかも必ず聞いてください。「予算の調整」「除外キーワードの登録」といった作業のワードしか出ないようであれば、これに該当する可能性がありますので注意しましょう。
なぜなら繰り返しになりますが、リスティング広告は「ユーザーニーズを探求してどのような価値を届けるべきか考えて」運用することが成果を出すために重要だと私は思っているからです。作業的な対応だと狙うべきユーザーや届ける価値がズレて成果が出にくいはずです。たしかに作業は多い広告ですが、成果を出すためのいち工程にすぎず、メインは考えることです。
そのため、ユーザーがどんなことに悩んでいて何を伝えたら喜んでくれるか考えて運用できる担当者かどうか見極めることが重要です。社数は多いに越したことありませんが、やってきた内容も確認するようにしましょう。
8-4. 運用歴の長さ
どれくらい運用してきた経験があるか確認しましょう。10人以上運用者を教育してきた感覚からすると、3年は歴があると安心だと思います。当然人や経験してきたことによって能力は大きく異なりますが、3年やっていれば全く運用できないということはないはずです。
運用歴も経験社数と同じく、ただ歴が長いだけで経験不足である可能性があります。そのため、上述したようにユーザーの気持ちや届ける価値の理解を深める意識で運用したかを確認するようにしましょう。
8-5. わかりやすく説明ができるか
分業型の代理店で運用者とコミュニケーションを取ることがないのであれば、確認する必要はないですが、専任型の場合は、説明がわかりやすくやりとりしやすい運用者に任せるべきです。そのため、可能であれば運用担当者が執筆したリスティング広告の記事を見て、わかりやすく説明されているか確認をしましょう。
メールやチャットで基本やりとりをするはずなため、テキストでわかりやすい説明ができていればまず問題ないと判断できます。多くの代理店は弊社のようにブログで情報発信をしており、運用者が執筆しているケースは少なくないです。
記事がないようであれば会話する機会を設けてもらって意思疎通がスムーズが確認してください。結論から話してくれない。理由に漏れやダブりがある。話が冗長。などわかりづらい要素が多い場合は、たとえ運用ができてもやりとりにストレスが生じる可能性がありますので注意をしてください。
8-6. 顧客対応の丁寧さ
相談する際に失礼な対応をしないか確認しましょう。説明のわかりやすさと同じく、ストレスのない対応をしてくれるかは任せる上で重要です。
失礼の基準は人によって異なりますが、運用者に対面(ビデオ通話でも可)で相談する際に以下のような事象があれば丁寧とは言えないでしょう。
- 約束の時間に遅刻する
- 相談する内容を伝えたのに答えを用意していないなど明らかに準備不足だと感じる
- 言葉遣いが荒い
- 身だしなみが整っていない
リスティング広告運用は成果を出す能力が一番重要ですが、ストレスなくやりとりするための接客能力も大切だと言われる仕事ですので、コミュニケーションが問題なくできるかも確認するようにしましょう。
次からは見るべきではありますが、さほど運用能力に関係しないポイントを説明していきます。
8-7. 運用してきた額の大きさ
運用額の大きさは運用能力と関連がないため重視する必要はありません。ただ数十万の予算で運用がスタートしたが、運用で成果を伸ばし数百, 数千万に予算を増やした等、運用によって予算額を大きく増やした実績があるのであれば、能力が高いとみなせるでしょう。
こういった経緯がないのであれば、依頼のあった会社の予算がただ大きかっただけという可能性が高いです。「数千万、数億円これまで運用してきた。」という言葉だけ聞くとなんだか凄そうに見えますが、本当に実力のある運用者は少額から始まったお客様の成果を伸ばし、大きくできる人材です。
8-8. リスティング広告の専門資格
リスティング広告にはGoogle広告は検索広告認定資格、ディスプレイ広告認定資格。Yahoo!はYahoo!広告 ベーシック、Yahoo!広告 検索広告アドバンスト。等媒体から発行される資格があります。
これらは全くリスティング広告を知らない人でも1週間も勉強すれば取得できるレベルなので、運用能力を測る参考になりません。車に例えるなら、車の知識は若干あるけど運転が上手いかは全く別という感じです。
おそらくどの代理店も言わないですが裏話を少しご紹介すると、Webで受験できるのでググりながら回答ができますし、模範解答がインターネット上で流通しています。そのため資格と運用能力の高さは全く関連がないと私は断言します。
資格を持っていますと言われると知識が豊富で一見安心できそうですが、全くそうではないです。実務経験を必ず見てください。
リスティング広告代理店の運用者を選定する際に見るべきポイントの説明は以上です。代理店だけでなく必ずどんな運用者が対応するのかも見て、依頼先を決めるようにしましょう。リスティング広告は対応する運用者で成果が大きく左右します。
9. リスティング広告代理店を選ぶ段階でよくされる質問とその回答
最後に弊社に問い合わせされる、リスティング広告代理店を選ぶ段階にいらっしゃる方からよく相談される質問とその回答をご紹介します。同じような悩みがないか確認していただき、少しでも参考になれば幸いです。
9-1. 任せている代理店が優秀かわかりません。判断基準を教えてください
判断基準は2つです。特に①に課題がある状態であれば乗り換えを検討することをおすすめします。結果を出してくれば何でもいいという方は、最低限①を満たしている代理店を見つけることを重要です。
①費用対効果の高い配信ができているか(目安としてコンバージョン率2%以上)
まずは費用対効果の高い広告運用ができているかです。私のこれまでの経験則でお伝えしますが、目安コンバージョン率2%以上であれば優秀と判断して差し支えないと考えています。商材や時期、コンバージョンポイントにもよりますが、1%を下回る状況が続いているようであれば改善の余地があると感じます。
ユーザーニーズを捉えたキーワード選定や広告文が設定できていないと、コンバージョン率2%は実現が難しいです。ちなみに1〜1.5%であれば許容レベルな感覚です。
ただし管理画面の設定に問題はなく、ランディングページの導線設計に課題があり、数値が芳しくない事象も多く存在するためご注意ください。ページの管理がお客様担当であれば、代理店から改善提案を元に進める必要があります。ページの改善を蔑ろにしていてはコンバージョン率は上がりません。
②連絡がないレスが遅いなどコミュニケーションに問題がある
次はコミュニケーション面の基準です。結果が出ていてもコミュニケーションに問題があると仕事を任せづらいので、こちらも確認しましょう。
人によって適切な対応は異なりますが、返信が2日経っても返ってこない、1ヶ月に1度も提案がないといった状態であれば、コミュニケーション不足だと私は感じます。
お客様からのご相談に対応していて感じるのは、広告運用と営業で業務が分かれている分業型の代理店だと、仕組み上コミュニケーションが取りづらくなることが多い印象です。
密にコミュニケーションを取りつつ広告運用してほしいと感じている方は、広告運用者がコミュニケーションの対応もする専業型の代理店の選択を推奨します。
9-2. 代理店の乗り換えを検討しているのですが気をつけることはありますか
色々ありますが、一番重要なことはアカウント移管等データの引き継ぎをちゃんとやった上で乗り換えることです。リスティング広告で成果を出すためにはコンバージョンに繋がるキーワードの理解が重要になります。そのため乗り換え先の代理店にこれら情報を渡しておくと、間違いなく運用がしやすくなり費用対効果の改善に繋がります。
乗り換え前の代理店からデータを何ももらわず次の代理店に任せるのは、費用対効果の観点から非常にもったいないですので、必ず運用していたデータの引き継ぎや移管を行いましょう。
リスティング広告代理店の乗り換え・切り替えを検討すべき状況と失敗を防ぐポイントで詳細は説明していますので合わせてご覧ください。
9-3. 予算が月10万以下など少額なのですが代理店に任せるべきでしょうか
以下にどちらかに該当する場合は代理店に任せることをおすすめします。
- 自社で広告配信と運用できそうな人がいない(パソコン操作が得意な人が望ましい)
- 3ヶ月以内などすぐに成果を出すことが求められている
1は言わずもがなですが、2に関しては配信だけであればパソコン操作が得意な人であればできるはずです。ただリスティング広告は運用しないと成果は改善されず、慣れが必要です。そのためスピードを求める場合は少額でもプロの代理店に任せるのが推奨です。
代理店によっては最低出稿金額を設けていないところもあるので、少額予算の場合はこういった代理店を探して任せるのがよいでしょう。自社で配信をしようと検討している場合や運用の概念が理解しきれていない場合は下記記事をあわせてご覧ください。
リスティング広告を自分で始めるやり方と初心者でも成果を出す秘訣
リスティング広告の運用とは?やるべき理由や実施内容を詳しく解説
9-4. 代理店に支払う手数料が月100万以上など高いのですがインハウス化を進めるべきでしょうか
代理店の立場としては少々言いづらい立場ですが、可能であれば進めるべきです。インハウス化に成功すれば以下のようなメリットが得られ、CPAの抑制につながると言えるからです。
- 経費(運用代行手数料)の削減
- ユーザーニーズをどんぴしゃで捉えた運用がしやすい
- 施策の実施スピードの加速
- ノウハウが社内に蓄積される
ただしリスティング広告の運用は独学で学んでいると時間がかかり、遠回りしてしまう恐れがあるので代理店が行っているインハウス支援サービスを活用いただくのをおすすめします。参考までに私が業界未経験の10人以上の部下をクライアントが持てるレベルまで育成するのにかかっていた時間は早くて3ヶ月です。(私が部下の席に座ってすぐ質問に回答しつつ、部下は1日中リスティング広告の管理画面を操作している状態)
メリットは多いですが、運用する人材の確保や育成時間がかかること、退職してしまったら育成し直しなどインハウス化にはデメリットもあります。代理店に任せれば安定した運用が実現できますので、自社の状況を見ながら検討してみてください。
9-5. 地域別でおすすめのリスティング広告代理店を教えてほしい
「全国対応しているのでぜひ弊社にお任せください!」と言いたいところですが、すぐに会えるなど、お客様によっては会社近くの代理店が望ましい場合もあると思っています。そのため弊社が独断と偏見ではありますが、地域別でおすすめのリスティング広告をまとめています。
全都道府県は網羅できていませんが、以下記事からご覧ください。準備追加していきます。
さいごに. 中小企業は信頼できる運用者がいる代理店を選ぶことが最も重要
中小企業の場合予算が潤沢ではないことが多いはずですので、最低出稿金額の兼ね合いで大手代理店に任せることが難しいです。そのため代理店の規模は小さくても、運用者が実績豊富で信頼できると感じた代理店に任せることがリスティング広告で成果を出す上で最も重要だと私は思っています。
リスティング広告は属人性の高い仕事ですので、運用する人によって成果が大きく左右します。名の知れた代理店に任せても、運用担当が歴が浅い新人だと期待した成果が得られない可能性は高いですので、注意をしましょう。必ず対応する運用者も見てください。
もし弊社に興味を持っていただけたようでしたら、運用する代表の私のプロフィールをぜひご覧くださいませ。手前味噌ですがそれなりに経験を積んできた自信がございます。